BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――疾走!

f:id:boatrace-g-report:20191022120259j:plain

 1R、寺田千恵が逃げ切り! 児島初開催のダービーは、地元の女帝が逃げ切って華々しく幕を開けた。オープニングの1号艇ということで緊張感も高まっていたか、ピットに戻るとテラッチは田口節子に抱き着く! 泣き顔のような表情で、笑顔の田口と勝利を喜び合った。今節、JLCのピット解説は元岡山支部の田辺通治さん。後輩が地元ダービーで勝利をあげて、田辺さんも嬉しそうだ。レース後のテラッチ取材でも声が弾んでいた。

f:id:boatrace-g-report:20191022120325j:plain

 2R、山口達也が逃げ切り! 岡山支部の逃げ2連発だ。気勢が上がる岡山勢。山口は、まだレースに向けての気合が残っているかのように、力強い表情で戻ってきている。出迎える茅原悠紀も笑顔で、そしてすぐに「俺も続く!」といわんばかりの鋭い表情に戻っている。やはり今節は、地元勢の気合が盛り上げる6日間となりそうだ。

f:id:boatrace-g-report:20191022120359j:plain

 初日ということで、選手たちの動きは慌ただしい。係留所へと向かう際に駆け足で急ぐ選手を何人も何人も見かけた。王者もその一人だ。ペラ調整室は係留所からやや離れているところにある。叩いたら一刻も早く手応えを確かめたいわけで、その姿は彼の座右の銘である「Time is Money」そのものだ。岡山支部の新人3人は今日もお手伝いに来ていて、その真ん前を王者が係留所へと走る。松井繁のその姿は、若者にとってひとつの教材と言える。

f:id:boatrace-g-report:20191022120427j:plain

 瓜生正義もまた、右へ左へと走る。ドリーム組の瓜生は12R1回乗りだから、時間はたっぷりあるはずなのに、それで安閑とはしないのである。外回りを中心に熱心に点検、調整をしている姿は1R展示前からあったから、今日は丸一日、忙しい時間を過ごすのだろう。

f:id:boatrace-g-report:20191022120457j:plain

 若手選手ももちろんハツラツと走る。大上卓人は係留所へと降りていくとき、また係留所からピットに上がってくるとき、ともにダッシュであった。若々しくて素敵です! まあ王者にしろ瓜生にしろ大上にしろ、やるべきことがたくさんあってのダッシュではあるのだが、少しでも納得のいく仕上がりでレースに向かおうという姿勢はさすがと思わされるというわけだ。

f:id:boatrace-g-report:20191022120521j:plain

 1Rを走った山口剛が、着替えを終えてあっという間にピットに再登場。なるほど、8Rが控えているので、まず1走してみて得た手応えを活かすべく、すぐさま調整に入ろうというわけだ。と、それからわずか数十秒くらいの間に、原田幸哉、西村拓也、小野生奈の1R組が次々と登場。いずれも後半を控えている選手たちで、小野は6Rと間隔が短いからダッシュ! 初日の早い時間帯から、みながみな、全力疾走だ! これぞダービー!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)