●2日目は事故から……
オープニング1Rは、前付けした林美憲がスリット後に伸びて締めまくりに出たが、これが平尾崇典ともつれ合うこととなってしまい、平尾が転覆。林は妨害失格となってしまった。また林はエンストしている。
ひとまず二人とも自力歩行しており、大きなケガには至っていないようではあったが、平尾は残念ながら途中帰郷。一日も早い快癒を祈りたい。林のほうは心配する他の選手に対して笑顔も見せており、6Rでは元気いっぱいに登場するはず。賞典除外ではあるが、平尾の分まで奮闘を!
●獅子奮迅?
2Rの展示が終わったあとに、事故艇はピットに曳航されてきている。林のほうは落水だったので、ボートリフトに乗せてピットに戻された。林はいち早く駆け付け、大上卓人らのヘルプを受けてエンジン吊りに取り掛かったが、ここに参戦したのが白井英治と寺田祥。落水ということで、そのまま艇旗艇番を外せばいいということもあってか、林は白井と寺田に恐縮して「大丈夫大丈夫」とヘルプを固辞。そうは言っても、人手が多ければ多いほど林の負担も減るわけだから、白井も寺田も進んでお手伝いをするのであった。
林のエンジン吊りが終わり、山口支部コンビが向かったのは岡山勢のもと。平尾のボート引き上げだ。そう、1Rは瀬戸内地区の選手同士の事故であり、山口コンビはそちらのお手伝いにも向かったというわけだ。こちらは転覆ということで、ボートを機械で吊り上げての引き上げ。人手はより必要ということで、白井と寺田は活躍したという次第である。陸でのこうした協力態勢はいつ見ても気持ちいいものです。
●女子3勝目
2Rは小野生奈が逃げ切り。これで参戦した女子3人全員が白星を手にしたことになる。小野は昨日の大敗を巻き返した格好だ。
というわけで、遠藤エミが小野を祝福。やはり女子同士の絆は深い。控室などでは田口節子も拍手を送ったことだろう。小野にはこれで勢いに乗ってほしいところ。
●6コースまくり!
3Rは桐生順平が6コースから大まくりを決めた。ハコまくりのようなかたちになったわけだが、スピードに乗ってバック水面に飛び出したら、一気に先頭に立っていた。機力も万全そうで、さすがのスーパーターン!
これはさすがに爽快だっただろう、桐生は満面の笑顔! 茅原悠紀にも称えられて、自然と頬がほころぶのだった。レース後の桐生のとびきりのスマイル、久しぶりに見たような気がするな。
一方、3コースからまくりを決めたはずなのに、その外を交わされてしまった桑原悠は、唖然呆然。原田幸哉や峰竜太に盛んに何ごとかを訴えていたが、「勝ったと思ったのに……」といったところであろう。カポック脱ぎ場で桐生と顔を合わせると、桑原はもう笑うしかない、といった感じで、桐生に苦笑いを見せるのであった。そんな桑原を見て、桐生はやはり笑って「ごめん!」。桑原、今日は相手が悪かったとしか言いようがないですな!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)