BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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トーナメント後半は波乱含み!?のピットから

●9R

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 女子ワンツースリー! 3名組み込まれていた女子選手が、森高一真ら男子選手を退けて上位独占、そして全員で勝ち上がり! これはバトルトーナメント史上でもなかなかの快挙ではあるまいか。レース後のピットで3人が手を獲り合って喜び合う、みたいな場面こそなかったものの、お見事と言うほかない。
 勝ったのは細川裕子。軽やかに逃げ切って、愛知勢の出迎えに笑顔を見せる。すでに勝ち上がっていた宇野弥生も嬉しそうだ。地元女子、揃ってセミファイナルへ!

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 最年少・西橋奈未は2着。外枠からSGウィナーの森高らを打ちぬいたのだから、これは価値がある勝ち上がりだ。

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 そして、森高との3番手争いの末、最後は逆転してみせた遠藤エミ。ピットにあがると、真っ先に森高のもとに駆け付けてペコリ。森高も悔しさを隠しながら、笑顔で健闘を称え合った。開会式で口にした「今年はもっと頑張る」は、上のクラスで結果を出す、の意と解釈して間違いないだろう。それだけに、森高を逆転して勝ち上がりを手にしたのは大きかったはずだ。セミファイナルも楽しみ!

●10R

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 よっしゃーっ! 茅原悠紀がゴキゲンに吼えた。6号艇を引いてしまって悲鳴をあげた枠番抽選。しかしピット離れで4カドを手に入れ、内の動きを見据えて鋭い差しをズバッ。不利な枠を1着でクリアして、テンションはアゲアゲだ。ピットに戻ってきた直後からにこやかだった茅原は、勝利者インタビューを終え、モーター格納を終えてもなお、頬が緩む。一発勝負で枠はすべて抽選、という“理不尽”なところがある大会だからこそ、6号艇を自力で突破したときには一気に気分が上がるということなのだろう。

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 川原祐明は2着で勝ち上がったわけだが、こちらはやや微妙な表情。勝ち上がりにホッとしたところはあっても、1号艇で勝てなかったことに複雑な思いが沸くということだろう。

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 そして3着勝ち上がりの田路朋史は、仲間に囲まれて穏やかな表情。4号艇3着は、相手を考えても、また5コースに出されたことを考えても、上出来という思いを強くしたかも。3連単の配当をグンと引き上げたのはこの人! セミファイナルでも高配当を叩き出してください!

●11R

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 平本真之がまさかの6着大敗。地元の大将格であり、唯一の昨年グランプリのファイナリストが、セミファイナルに勝ち上がれなかったのだから、これは大波乱! バックでは3番手を走りながら、日高逸子の突進を受けたものだとはいえ(不良航法)、後退したことは痛恨の極みだろう。今日の平本は、目だけが見えるフェイスマスクをいつまでも取らなかった。カポック脱ぎ場に辿り着くまでかぶったままで、まるで表情を見せまいとするかのようだったのだ。その下に浮かぶ感情は想像がつくわけだが、普段は感情を隠さない平本としては珍しいレース後の様子なのであった。

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 ピット離れで3コースを奪った安河内将は、結果それが実らずにやはり悔しそうなレース後。仲間に声をかけられて目もとにシワが寄ったりするわけだが、それでも爽やかな安河内将である。

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 勝ったのは高田明。船岡洋一郎に攻められながらも先に回って押し切り。冷や汗が出る展開だけに、疲れたような様子も見せてはいたが、それでも実に爽やかな表情を見せるレース後なのであった。明暗分かれた佐賀勢だが、どっちも爽やかすぎです。

●12R

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 薄氷の勝利、だった。バックでは佐藤隆太郎の舳先が入り、それを2マークで振り切ったと思ったら、坪井康晴が追いまわしてくる。初日メインカードの1号艇となった野村誠は、冷や汗をかきっぱなしの3周だったのではないか。息も荒くあがってきた野村は、秋山直之に声をかけられてニンマリ。いろんな思いが込められたような、そんな雰囲気なのであった。よくぞ逃げ切った!

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 坪井はといえば、涼しい顔で野村に声をかけている。2着ではあるが、見せ場を作ったとも言えるわけで、勝ち上がりのノルマ達成を粛々と受け止めているといった感じだった。格上の振る舞い、である。

 今日のトーナメントは、格上的立場の選手がまあまあ飛んだ。原田幸哉は帰郷となってしまったし、10Rで大敗した桑原悠も負傷により途中帰郷。平本真之も復活戦回りだし、森高一真、山口剛のSGウィナーもセミファイナルに進めなかった。なかなか波乱の多いトーナメントだったと言えるだろう。

●枠番抽選

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 セミファイナルと復活戦も枠番抽選! ということで、全レース終了後にそれぞれの抽選が行なわれている。結果は他記事をご覧ください。
 それにしても、やっぱり枠番抽選は楽しいですね。見ているこちらもそうだが、選手も楽しんでいるのは明らか。特に、銘柄級が外枠を引くと、場が盛り上がる(笑)。
 セミファイナル2(9R)の茅原悠紀には「笑わせろよ」とヤジが飛び、セミファイナル3(11R)で徳増秀樹が6号艇を引いて天を仰ぐと笑いが巻き起こる。茅原は2号艇を引いて、「すみませんでした」とみんなに謝ったりして(笑)。

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 そして、1号艇を引いた選手にはいろんな声がかけられる。セミファイナル4(12R)で西橋奈未が1号艇を引いたときには拍手が起こったり。茅原はセミファイナル1(10R)で1号艇を引いた井上大輔に「大ちゃん、ジェラシー!」としなだれかかったり。というか、今節の枠番抽選の主役になってますね、茅原は。明日のファイナルあみだマシーン抽選にも参加してもらわんと。

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 復活戦のほうでは、森高一真が1号艇ゲット(6R)。しかし同じ組には菅章哉がいて、森高は菅に何かささやいてました(笑)。その菅は4号艇! カドから森高先輩をまくっちゃえ! 

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 あ、こちらも山口剛が6号艇を引いた瞬間、笑いが起きてました(5R)。銘柄選手の6号艇はみんなの大好物!?(笑)
(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)