2日連続! 1RでSG初勝利! 今日は渡邉優美だ。2号艇の菅章哉がチルトを下げて2コースを選択した一戦。まさに同期を壁にしたかのような、先マイ逃走! おめでとう!
渡邉はこれがSG3節目。過去2節はどうしても白星をあげることができなかった。3節目の正直を心に期して臨んだ1号艇。水神祭、待ちに待ったことでしょうね。そんな渡邉の思いを知っているであろう福岡支部勢は、渡邉が戻ってくると拍手喝采! さらには女子選手たちも次々と渡邉を祝福していた。そして、磯部誠がグータッチ! 佐藤翼はハイタッチ! 同期生たちも渡邉の勝利を祝っているのだった。というわけで、水神祭は昨日と同様、11R発売中に大時計の前で行なわれます。優美ちゃんの晴れ姿を見たいという方は多摩川へ是非!
このレース、苦笑いは山田康二だ。今節初スローでスタート後手を踏んだ菅がヘコんだ隊形だから、当然勇んで攻めにいったわけだが、伸び返した菅がさらに握り返して航跡が重なった。ボーダー6・00なら3着条件の勝負駆けだったから、一気にピンチとなっていた。それでもなんとか追い上げ、菅を抜いての3着。まさかの展開からギリギリ滑り込んだ18位圏内。苦笑いがおさまらないのもよくわかる。もっとも、山田は1着なしの6・00なので、同得点率のなかではやや不利な位置。今日は1日、冷や汗をかきながら過ごすことになるか。
2Rは深谷知博が逃げ切って快勝。初戦で妨害失格を喫して賞典除外。その後もなかなかスッキリとしたレースができていなかったが、4日目にようやく勝利を手にして、ピットに戻ったその姿には安堵感がうかがえた。勝ち上がりはかなわないとはいえ、この舞台に送り込んでくれたファンのためにもと、懸命に調整を続けてきた。それが報われた4日目、ひとつ肩の荷が下りたことだろう。もちろん、ここで気を抜くのではなく、後半も、明日からの2日間も全力投球。まったく勝負を投げていないのだ。
ここまでオール3連対の浜田亜理沙が、道中逆転で3着。無事故完走なら準優当確! 2節目のSGでお見事の一語である。10R6号艇の前に当確を出せたのも、気を楽にさせてくれることのはずだ。先頭で出迎えたのはもちろん中田竜太。エンジン吊りの間も顔を見合わせ、柔らかな表情で会話を交わしているのだった。中田も今日は勝負駆けだから、力を得たことだろう。
その浜田に逆転されたのは平本真之だ。何度も何度も書いている通り、この男は感情を隠さない。だからリフトに乗った時点でもう顔をしかめていたし、遠目には泣き顔に見えるほどの悔しがり方だった。仲間が操縦席の水分をクリーナーで吸い出している間には、ボートのへりに顔を突っ伏して落胆をあらわに。自分を抜いた浜田が挨拶に来ると、素直に称えてはいたのだが、渋い表情はまったく取り払われないのであった。後半11Rはこれで1着条件となってしまった。5号艇は得意枠番のはず、全身全霊で掴み取りにいってもらいたい。
6号艇の池田浩二は5着で、やや後退。後半8Rは5号艇で3着条件となった。戻ってきた池田は、平本ほどではないが、渋い顔。仲良しの濱野谷憲吾に声をかけられると、その渋さに苦さが加わって、何度も何度も首を横に振っているのだった。どうなの? ぜんぜんダメ。そんなやり取りのようにも見えていた。池田も5号艇はむしろ得意の枠番のはず。なんとかクリアしたいところ。
そして、3日目終了時点では得点率トップだった森高一真が6着に敗れてしまった。さすがに悔しさを滲ませて戻ってきた森高。得点率どうこうというよりは、2コース差しに失敗してシンガリに敗れたことを純粋に悔しがっているように見えた。
エンジン吊りを終えて控室へ戻ろうとした森高に歩み寄ったのは井口佳典と菊地孝平。井口はニヤニヤと笑っており、同期が慰めに行ったか……と思いきや、「2コースの戦い方を見せてもらおうと思ったんやけどな」。ん? そう、今日は8Rで井口も2号艇。お手本を見せてもらおうと思ってたのに、ならんかったやないか、ってこと? すると菊地が追撃。「あれじゃあなぁ~~~~~」。まったく言い返せない森高(笑)。ただ、森高の顔にはじわじわと笑みが浮かんできていた。85期銀河系軍団は、昔からお互いに遠慮なく言い合う仲。レースで失敗しようものならボロクソに言い、近況調子が悪くてもボロクソ。つまり、それが銀河系流の励まし、いたわりであり、お互いを信頼している証しなのである。森高も悔しさが癒やされた模様。銀河系軍団の絆を久々に目の当たりにさせてもらいました!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)