BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――5~8Rの明暗

●5R
勝ち上がり ④久田敏之⑥原田幸哉⑤宮地元輝

 いきなりオーシャン覇者、レディチャン&クイクラ覇者、さらにグランプリ準Vが敗退してしまった。初日の5Rでいきなり勝ち上がりが消えてしまう、これがBBCトーナメントの恐ろしさである。それをチャンピオンとして参戦した2人、昨年の大一番を盛り上げた強豪が味わうのだから、トーナメントはやっぱり激烈!
 インで大敗を喫してしまった西山貴浩は、やはり微妙というか、どこか哀愁を漂わせる表情になっていた。インで敗れたから明日は巻き返す、という思いになることができないだけに、その心中は察せられる。まして1~4Rは逃げ連発という流れのなかでのイン大敗。これはなかなか辛い局面だ。鎌倉涼と関浩哉にしても同様。ただ、スタートで後手を踏んで、まくられて、という展開でもあっただけに、顔を見合わせて「やっちゃったね」と苦笑いを交わす場面もあったりした。

 勝ったのは4カドまくりの久田敏之! これはしてやったりの一撃だ。レース後はすぐに内3人に頭を下げて回っているが、まくって相手を沈めた者の礼儀であって、内心は喜びにあふれていたことだろう。

 大外を克服した原田幸哉もしてやったりの笑顔! 井口佳典に祝福されて、両拳をぐっと握りしめる場面もあった。6号艇で2着というのはデカい。明日は3~4号艇に入れるのだ。枠をさらに内にして戦う準々決勝戦ということで、意気上がる2着なのである。また、宮地元輝も原田とともに笑みをこぼしている。やはり外枠から勝ち上がれることは、心をぐっと軽くするもの。外枠両者はどこか喜びを分かち合っているようにも見えていた。

●6R
勝ち上がり ①山口剛④湯川浩司⑤平本真之

 ここも外枠から勝ち上がりが出た。湯川浩司は4カドから伸びて、まくり差しにチェンジしての2着。久田のようにまくり切ることはできなかったが、主導権を握っての2着勝ち上がりだから気分が悪かろうはずがない。湯川も2着とはいえ、すぐに3号艇の上野真之介に頭を下げにいっている。もちろん上野としては「まいりました」といったところで、湯川もすぐに笑顔になって、お互いに健闘を称え合った。

 3着は平本真之だが、ここは大激戦だった。一時は渡邉優美が3番手を走ったが、前田滉が競り合いに持ち込んで逆転、さらに競るところに平本が参戦して大逆転、という展開。ピットに帰ってきて平本は、嬉しそうに笑顔を見せたが、前田の姿を見つけるやすぐに駆けつけて、深々頭を下げる。後輩とはいえ、相手はこれで敗退が決まってしまっただけに、同支部だからなおさら、自ら礼を尽くしたのだろう。その後は、2人で顔を見合わせて笑顔満開! 前田も平本に負けたのなら仕方ないという思いになっただろうか。

●7R
勝ち上がり ①毒島誠④佐藤翼③守田俊介

 比較的落ち着いた雰囲気だったレース後。逃げ切った毒島誠も、2着で勝ち上がりを決めた佐藤翼も、淡々とした様子で、それぞれに健闘を称え合うといったようなシーンが見られていた。毒島には、先に勝ち上がりを決めていた同支部の久田が声を掛けた。91期と92期の、いわば盟友同士といった間柄。そこで毒島は一気に表情が和らいだ。そしてとびきりの笑顔! つられたように佐藤もにこやかになって、ついには二人で爆笑! いや、爆笑はおかしいか。とにかく毒島と佐藤は大きな大きな笑顔を見せて、勝ち上がりを喜び合ったのだった。

 守田俊介にはすぐさま馬場貴也が寄り添った。馬場がにこやかに声を掛けると、守田もヘルメットの奥で目を細めているのが見える。守田は滋賀支部の先陣を切っての1回戦登場だっただけに、後輩たちにの背中を押す役割にもなっていたのかもしれない。

●8R
勝ち上がり ①白井英治③山田康二④瓜生正義

 こちらも落ち着いたレース後であった。勝った白井英治は、まさしく悠然。3コースからまくり差した山田康二が一瞬、白井に迫る場面があって、それもあってか山田が頭を下げに駆け寄ると、右手をすっと掲げて「ごめん」と一言。その姿がなんとも貫禄たっぷりで、また強者のオーラを放っているのであった。うむ、カッコいい。笑顔も特に見せずに、粛々と控室に戻っていく姿には迫力すら感じられた。

 山田も、勝利に届かなかった悔しさはあっただろうが、勝ち上がりを果たしたことに安堵の表情も見せている。同支部同期の上野真之介は6Rで敗退が決まっており、その上野に声を掛けられて静かにうなずいて見せてもいた。

 エース機を引いたはずの森高一真は、よもやの6着大敗。さすがに苦笑いを隠せない。やはり敗退が決まってしまった丸野一樹、井口佳典とともに苦笑いを浮かべていたが、同期である井口には何か軽口を叩いたか、3人がぱっと笑顔になった瞬間があった。森高のことだから自虐に近いことを銀河系の盟友に向かって口走ったのだろうか。ともかく、好機を活かせない無念は感じられた。(黒須田)