BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――大一番を前に

 

 

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 予選トップ通過、平本真之の今朝の表情です。

 これが2度目の体験とはいえ、前回はグランプリシリーズ。注目はグランプリ組に持っていかれる状況だった。通常のSGでトップに立って準優の朝を迎えるのは初めてのこと。報道陣が次から次へと平本のもとを訪れていた。誰もが、平本の声を聞きたい。それが予選トップという主役の立ち位置である。

 で、この表情、いかがだろう。報道陣との会話が漏れ聞こえてきたなかに、「緊張はしてますよ」というものがあった。それを認められるなら大丈夫、という気がする。あの優勝戦1号艇で失敗した児島グラチャンでは「緊張したくない」と言っていたことを思えば、メンタルは格段に成長しているのだ。

 僕が平本にかけた言葉は一言。頑張って。平本はにっこり微笑んで、力強くうなずいた。結果はどうあれ、力は出せる様子と見た。

 

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 などと言いつつ、このあとにアップする“本紙予想”では平本を本命にしないつもりだ。

 岡崎恭裕に問いかける。「昨日も見た?」。BOATBoyの新概念データだ。今日も同じ2号艇。きっと見ているだろうとアタリをつけて尋ねたら、やっぱり見たそうだ。

「高いっすねえ」

 そう、平本の1コース差され率は濱野谷憲吾よりさらに高い。今日も差し切り!? ただ、実はまくられ率も高く、1コース1着率が意外なほど低いのが近況の平本だ。岡崎も驚いていた。「でも、今日は逃げるんじゃないですか」。そう言ってニヤリと笑う岡崎。本音はまったく別に決まっている、そんなニヤリだった。

 

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 BOATBoy絡みでは、遠藤エミに声をかけられた。何かと思ったら、鎌倉涼のもとに最近BOATBoyが届かずに、お父様が寂しい思いをされているとか。マジ!? 鎌倉にはインタビューを何度かさせてもらっているので、毎月送っている……いや、送っているはずなのだ。これは何かの手違いだろう。東京に戻ったらちゃんと調べて、次は確実に届くようにしますので、お父様、ご安心ください。……というのはともかくとして、遠藤は今日、初めて体験する大一番を戦うわけである。女子のSG準優進出は、快挙とまでは言わなくても、なかなか大きな出来事である。その日に、まったく別の話を振ってきたのは、余裕なのか、それとも逆に緊張のあらわれなのか。いずれにしても、失敗をして当たり前の気持ちで、思い切った戦いを見せてほしい。もちろん、優出も見たいぞ。

 

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 快挙というなら、西島義則がもし優勝すれば、SG最年長記録更新の大快挙である。これまでは今村豊にかけられてきたその期待、達成するのは今村しかいないと思われていたかもしれないが、いやいや、同い年のこの人がいる。そして今節は、その可能性は少なからずあるだろう。

 西島は1R発売中にはもう動き始めていた。まあ、今日に関しては西島に限らず、多くの準優組を見かけたわけだが、西島といえば作業の取り掛かりがとにかく早いので、西島らしい動きだと感じた次第だ。前回のマスターズから、顔に気合と大書してあるかのように、表情には闘志しか見えない西島。今日は3号艇で、1号艇は王者だが、もちろん獲りに行くはずだ。王者vs西島、これは名勝負必至だぞ!

 

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 で、準優組の多くを見かけたと書いたが、なぜか峰竜太だけは見当たらなかった。エンジン吊りにはいたのかもしれないけど、見逃している。モーターにはペラが装着されたままなので、ペラ室にこもっているわけでもなさそうだ。これはなかなか珍しいことなだけに、ちょいと気になった。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)

 

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吉川元浩は早々に試運転を繰り返していた。朝のスタート特訓では内からもやっていただけに、動向が気になります!