BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――3連勝アタック!

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 3連勝アタック第1弾は9R寺田祥。1号艇だっただけに3連勝濃厚に見えた戦前だが、実際は磯部誠の2コース差しにいったんはつかまったかに見える展開。バックで伸びて2マークは先制したものの、冷や汗ものの勝利ではあった。
 内容的にはともかく、ピットでは山口勢と軽く苦笑いを交わしたあとは、淡々としたものだった。連勝が懸かっていようがいまいが、地元の1号艇を取りこぼすわけにはいかないわけで、安堵の思いも大きかったか。寺田のメモリアルでの快進撃と言えば、準パーフェクトでSG初制覇となった3年前の若松大会。地元でその再現を果たすべく、明日からさらに仕上げに邁進するだろう。

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 それにしても磯部は惜しかった。昨日のゴンロクを一気に取り返す差し切りと思われたが、ストレートの足で敗れてしまった。悔しさはあって当然だが、昨日よりはややサバサバしているように見えた。結果は結果として、1着争いに持ち込めたことが安堵と充実感を生んだか。明日は1号艇が回ってくるだけに、さらに勢いに乗っていきたいところ。

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 3連勝アタック第2弾は10R峰竜太。こちらは3号艇だが、あっさりと勝ち切ってしまった。2連続成功! これで勢いに乗ってしまった峰は、さまざまな選手と言葉を交わし合って笑顔満開。ふと片岡雅裕の姿を見つけると、猛ダッシュで駆け寄ってハイタッチ! なぜマーくんと? 何かアドバイスの交換とかがあったのだろうか。ピットの隅で行なわれている勝利者インタビューでも、弾んだ声がピット中に響いていたほど、テンションが高かった。控室に戻る際にこちらに気づくと、満開の笑顔で「やるばい?」と誇らしげ。つーか、峰竜太の佐賀弁(?)は初めて聞いたかも。ほんと、がばいほどやるたいねえ、峰竜太。

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 一方で、1号艇で敗れた篠崎元志は、写真の通りの落胆ぶり。峰の笑顔とは対照的に、カタい表情で戻ってきている。同世代の盟友同士が、残酷なほどの明暗を演じてしまった。もちろん、これで諦めてしまうような男ではないだろう。明日の4号艇に注目したい。

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 3連勝アタック第3弾は11R仲谷颯仁。こちらは4号艇で、1号艇には絶対王者。これで3連勝成功なら値千金であったが、残念なことに敗れてしまった。さすがに王者の壁は高かった。それでも予選を折り返して得点率は8.00。明日の6号艇次第では、準優好枠も狙える位置ではある。

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 それにしても、レース前の松井繁には実に風格があった。展示から戻ってくると、10Rで展開を作って2着の太田和美と顔を合わせている。そのときの王者の柔らかい表情を見ていたら、なんかもう、イン戦で取りこぼすとかまるで思えなかったのであった。松井も仲谷と同じくここまで8.00。準優、あるいはその先も見据えて、明日の6号艇でもしっかり勝負してくるはずだ。

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 それにしても、SGで連勝発進が3人とか、無傷の3連勝が複数とか、今まであったのだろうか。このまま寺田と峰が突っ走るのか、それとも二人を止めてさらに上を行く選手があらわれるのか。怖いのはやっぱり、エース機鉄兵だよなあ。(黒須田)