BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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優勝戦TOPICS

 

完全勝利

 

 

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12R優勝戦

①今村 豊(山口)07

②熊谷直樹(東京)12

③田頭 実(福岡)08

④倉谷和信(大阪)13

⑤北川幸典(広島)16

⑥小畑実成(岡山)22

 

 今日もミスターは強かった。

 レースに関しては、ほぼ書くべきことが見当たらない。穏やかな枠なり3対3、130m起こし、コンマ07全速のトップS。この3つの要素に46号機の悶絶パワーとミスターの手腕を掛け合わせれば、解答はひとつしか導き出せない。完全優勝。スリットの隊形を見て、私はそれを確信した。自身3度目のGI完全優勝を締めくくるに相応しい、極めて完全な勝利だった。

 

 

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 ひとつ付け加えるなら、田頭のド根性だな。F2の身の上でコンマ08、間違いなく全速。F3でGIを制した男だからして、今さら誰も驚かないわけだが、この「誰も驚かない」という領域に達しているところが超人なのだ。すでにF2持ちだった先月の戸田の一般戦!でも、ゼロ台3発を含めてほとんどトップSだったし。「田頭の頭の中って、どんなんなってるんだろう??」とときどき思うことがある。今日のスタートも凄かった。ただ、これは田頭というレーサーが凄いというTOPICであって、残念ながらレースの勝ち負けとは無縁の好スタートだった。その後の渾身のまくりは、まったくミスターの先マイに届かなかった。

 あ、それからもうひとつ、褒めてあげたい人物がいる。私だ。前検の足合わせを見た段階で「こりゃヤバイ」と感じ、その日のうちに「完全Vもありうるパワーだ」と記した。ムフフ、2日目くらいから完全Vはアチコチで囁かれるようになったが、世界でいちばん早く完全Vに関する文章を書いたのは私だと思うぞ。まあ、それで優勝戦のミスターを無印にしてたら世話ないな(嗤)。

 

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 はい、気の抜けた文章ですいません。正直、昨日の12Rの大乱戦が終わり、西島義則が賞典除外になったと知ったとき、「明日は、あまり書くことがなくなるな」と予感した。昨日の12Rが、事実上の優勝戦だと思った。それもあって、昨日はいつもの準優TOPICSではなく「極私的回顧」としてあれこれ書かせてもらった。もちろん、今日も大好物の熊谷直樹や尊敬してやまない火の玉ファイター田頭がいたけれど、何度脳内レースを走らせても今村豊が誰かの引き波にハマる光景は浮かばなかった。これほどワンパターンな脳内レースは初めてかも知れない。うん、昨日の激闘をミスターが自力で制圧した瞬間、私の脳みそはすでにV戦線の興味を失っていたのだな。そして、今日の本番はそのワンパターンの脳内レースを、ほぼ正確になぞるものだった。怠慢なようだけど、昨日の記事が今節の「優勝戦 私的回顧」のようなものだと思ってください。

 

 

 

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 追記/「競艇好き」さん、昨日の記事に対しての熱いコメントありがとうございました。私のメインスタンスは「舟券好き」だからして共感できる部分もそうでないところもありましたが、いろいろ考えさせられました。ルールの基準が、かなり大きいと私も思っています。ただ、「舟券好き」でボートレースを「ギャンブル興行」と捉えている私からすれば、今村さんの節間順位とかはどうでもいいし、昨日の西島は○なんです。西島は「自分は反則をしている」と自覚して2度も突っ込んだわけじゃなく、優出するために最善を尽くしただけです。その結果として反則をとられた。「立ちションが犯罪だ」とわかっていながら立ちションして警官に捕まったというのとはわけが違う。スタートが遅れたのは西島の自己責任ですが、そのミスを挽回しようとするのは当然の行為だと思います。何もしないで降りたら、「舟券好き」は罵倒するし失望します。西島のように追い上げてくれる選手は「舟券好き」にとって宝だと思っています。それがやり過ぎかどうか、はそれこそルールが判定することです。昨日も書きましたが、「危険すぎるから、あんな突っ込みはするな」という人道的な見地や、「レースを壊した」というアスリート的な見地とは、違う立ち位置に私はいます。結果的に賞典除外を喰ったから西島の行為は「反則」とみなされたわけですが、その白か黒か、ギリギリのラインまで攻めて順位を上げていった西島の姿は、私の目には「やっぱり信頼して舟券を買える選手だ」と映りました。後味が悪い、とも思いませんでした。あ、またこうして書くと止まらなくなるので、今日はこのへんで。また有事が起きたら、それぞれの立ち位置から意見を主張しあいましょう。(photos/シギー中尾、text/畠山)