BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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津レディチャンTOPICS 2日目

競輪ボートレース

 

「最近の女子レーサーは競輪っぽいぞ」

 というのが、私と黒須田の密かな酒のアテになっている。たとえば、先の鳴門オーシャンカップ。SG水神祭の懸かった大瀧明日香が3号艇で、2号艇には寺田千恵。

「テラッチが強引にまくって、明日香の差し場を作るのでは?」

 前夜、黒須田が力説していたらば、現実のレースもその通りになった。女子ラインが連動して、明日香が水神祭。

 

 

 

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 で、昨日のドリーム戦では2コース田口節子がイン平山智加を握り潰し、3コースのテラッチがズッポリ差し抜けて3-2。競輪の言い方を借りるなら「岡山ラインのワンツー決着」って感じだな。

――節ちゃん、さまさまですっ♪

 

 

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 勝利者インタビューでのテラッチも、競輪選手のようなコメントを発していた。もちろん、たまたま偶然の巡り会わせかもしれないが、こういう妄想は楽しいものだ。その後のレースへ“勝手な脳内因縁”がつながるし。

 たとえば今日の6R、メンバーはこんなだった。

 

6R

①谷川里江…F2

②寺田千恵…岡山支部

③森岡真希…岡山支部

④平田さやか

⑤高橋淳美

⑥岸 恵子

 

 このファクターだけで妄想は大いに膨らむ。昨日は同県の後輩に助けられたテラッチが、今日は自力で攻めて同県の後輩を援護射撃するのでは? 谷川がF2持ちだけに、岡山ラインがやたらと強力にも見える。私は迷うことなく3-2の1点で勝負した。

 

 

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 実戦はというと、F2の谷川がガッツリSを張り込み、それを見たテラッチがすんなりの差しハンドル。森岡が3コースからツケマイで攻めるという、近代ボートレースまんまの展開になった。が、1周2マークで内のテラッチが谷川をぐいぐい押し込み、その間隙を突いて森岡がスパーンと差し抜けて1着ゲット。まあ、この展開も近代ボートレースの典型的なパターンでもあるのだが、妄想を抱く者にとっては「お、岡山ラインの作戦成功かっ!!??」ってなことになるわけである。結果は3-1-2で1点勝負はハズレ。舟券を破り捨てつつ「ライン読みは間違っていなかったぞ、俺」などとひとり悦に入っていた。

 

 

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 昔ながらの“競艇ファン”からすれば「そんなライン読み、当たり前だろ」ってな感じだろうが、進入も人間関係も?淡泊になった今、ラインという感覚そのものが薄れはじめている気がするな。うむ、勝手な思い込みと半分は自覚しつつ、それでも私は妄想を膨らましつづけていたい。たとえば今節、<2号艇=明日香、3号艇=テラッチ>なんて番組が組まれたら、明日香が己の身を投げうってでもジカまくりに行く!!と信じている。

 

最強の鉄板ライン

 

 実戦での「地元ライン」はまだないが、垣内清美&塩崎桐加の三重コンビがそれぞれ奮闘している。7Rでは先輩・垣内が5コースから展開ズッポシのまくり差しを決めて、3連単300倍近い大穴を演出。展開勝ちとはいえ、地元開催で昨日に続いてコンマ05まで踏み込んだのはあっぱれだ。この1着で準優進出戦へほぼ当確ランプも点した(逆に6着大敗なら明日は①着勝負あたりの崖っぷちだった)。足そのものは、さほど威張れるものではない。ストレート系が弱いし、出足系統も良くて中堅あたりか。だからこそ、初日からキャリアボデー交換、連日のスタート攻勢などなど「地元の意地、執念」のようなものが手に取るように伝わってくる。明日も機力の足りない部分を不退転の気力で補うことだろう。

 

 

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 9Rの塩崎も、4カドから力任せのまくり差しで貴重な勝利(水神祭の欄、参照のこと)をもぎ取った。それまで、気合が空回りするようなレースで3・5着。ここで大敗すれば終戦の可能性すらありえたのだが、徳俵で踏ん張った。桐加の足も、43%の数字ほど万全には見えない。とりわけ、伸びの部分がはっきり弱い。今日もスリットから一気に絞り、そこに伸び足があれば自力でまくりきっていただろう。残念ながら、先輩の垣内同様そこの部分が弱すぎる。一方、出足~行き足と引き波を超えるパワーはかなりしっかりしており、混戦で競り負けない雰囲気を漂わせている。つまり、気合でゼロ台全速あたりまで踏み込めば、準優、優勝戦もありえるだろう。まあ、まずは明日の5号艇で④着(できれば③着)以内をゲットできるか。それだけに集中して第一関門を突破してもらいたい。

 

 

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 垣内と塩崎、このふたりが地元ラインとして同じレースに乗るかどうかは微妙だが、今節、「もっとも結束の固い鉄板ライン」であることは疑うべくもない。たとえ同じレースに乗らずとも、たとえどちらかが落選したとしても、このふたりだけの「地元ライン」はとことん深い部分で連繋し合うだろう。舟券的にも、パワー度外視で常に一発大穴を警戒しておきたい。(photos/シギー中尾、text/畠山)