BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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『桐生メモリアル 前検を斬る!!』

 桐生メモリアルの前検が終わりました! 台風直撃が懸念され「前検業務は明日の午前中に延期か」という囁きもありましたが、赤城雷神様のはからいで?かなり穏やかな天候で前検航走&スタート練習を全うするとこができました。まずは一安心。

 で、追い風1~2mの前検水面だからして、私も目を皿のようにして試運転やスタート特訓を見たのですが……残念ながら自信度はD程度っすかね。桐生の1マーク側スタンドは2F(特別観覧席)までしかなく、その“最上階”でも観測ポイントとしてはかなり低い。しかも水面に近い印象もあり、「水面から低い近い」のスタート特訓は外の艇がやたらと速く見えて、その脳内修正が難しいのです。なので、今日はあまり偉そうな能書きは垂れず、控えめに書いておくことにします。ひとりの選手を除いて……。

 

SS級(節イチ候補)

 

★★★濱野谷憲吾=40号機

 

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 モーター抽選の欄で「エース40号機は上位~抜群の間くらいか」と記しましたが、いやいやどうしてどうして、ゴッキゲンな超抜気配でした! 特にセンターから起こしたときのスリット付近の行き足。これが強烈! やや早起こしだった分を差し引いても、あのストレートは半端なかった。スーーッと半分から1艇身出て行っちゃいます。隣で見ていた安岐大魔神様も「久々に濱野谷か……」とボソリ呟いておりました。

 こうなると、気になるのは体重ですね。あまりに行き足がいいので、私はてっきり「前検から52キロくらいで来たのか、憲吾!!??」と心の中で叫んでしまいましたが、その後にチェックしてみたらば56キロ……いつものSG前検より重い!!!! うーーん、それでいて超抜気配なんだから、51キロまで落としたらどんだけ噴くのか!? いや、51キロとは言わんから、明日の本番(10R3号艇)までにせめて54キロまで削ってもらいたい。今節の憲吾40号機の敵はライバルレーサーではなく、旺盛な食欲(?)だとお伝えしておきます。

 

S級(抜群候補)

 

★★西山貴浩=66号機

 

 

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 これはかなり意外。モーター的には大穴です。66号機の2連率は32%、最近も中堅級の気配だかりだったのに、足合わせ&スタート特訓ともにバカに良く見えました。行き足~伸びが強いし、ターンの出口でも押して行く感じ。「自信度Dの迷い事」の危惧も自覚しつつ、あえてのS候補に添えておきます。

 

★★中野次郎=60号機

 

 

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 50%近い2連率を誇る60号機。私は初夏のあたりから気配落ちだと決めつけていたのですが、再評価せざるをえない。スリットからの行き足~伸びは半分覗く程度。それでも十分に強めの印象ですが、インコースの起こしからスーーッと加速してぐいぐい伸び返した出足~行き足のツナギが素敵でした。

 

A級(上位候補)

 

★遠藤エミ=45号機

 

 

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 スタート特訓はあまりインパクトがなかったのですが、足合わせがなんか凄かった。誰と合わせても、ターン回り・出口・ストレートともに強め。メモには「一撃の迫力×も、全体的に力強さ。負ける感じがしない」と記してあり、これだけの長文(笑)はエミだけでした。45号機は素性で、かつ上昇度も抜群。エンジンだけでいうなら、女子のSG初制覇があってもおかしくないレベルだとお伝えしておきます。あ、偉そうな能書きを垂れてしまった……。

 

★瓜生正義=70号機

 

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 素性的には西山66号機レベルの、いやそれ以上のサプライズか。ドリーム組のスタート特訓で、いちばん強めに見えました。出足~行き足が軽快でスリット付近から半分近く覗く感じ。ドリーム組では瓜生、松井の素軽さが目立ってましたね。

 

★田村隆信=27号機

 

 

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 これも眼中になかったモーター。にも関わらず、スリット~1マークの加速感に目を奪われました。メモには「グイ伸び?」の一言が。他の部分は不明ですが、ストレートは強めだと思います。

 

★池田浩二=22号機

 

 

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 36%ながら「抜群級」の下馬評のある22号機。その評に恥じない前検でしたね。メモには「ダッシュで強め、スローでもしっかり」とあり、高いレベルのバランス=安定感を感じました。足合わせは見てないけれど、遠藤エミ45号機と似たタイプかも? 乗り手が乗り手だけに、V候補の1機だと思いますよ。

 

 以上の7選手をピックアップしておきます。私がBB誌で◎に推した魚谷智之20号機は……ちょっと出足がもっさりしすぎて立ち遅れが目立ったので、今日のところはランク付けできません。もちろん、見捨てはしませんよ。明日からの立て直しに期待します。

 

前検タイムです。

 

前検時計TOP10

①田村隆信 6.63

②齊藤 仁 6.70

 井口佳典

④池永 太 6.71

⑤松井 繁 6.72

 石橋道友

 遠藤エミ

⑧石野貴之 6.74

 西山貴浩

10今村 豊 6.76

 濱野谷憲吾

 魚谷智之

 寺田 祥

 中野次郎

 

 田村が断トツ……これはちょっと速すぎる気がしますね。突風などの影響も考えられます。エース憲吾はギリギリトップ10入り。ただ、「5キロで1艇身(コンマ15くらい)」とすると、51キロなら6.61!!!!ってなことになるのですが、いかに。ちなみにトップの田村も54キロ入りですけどね(笑)。

 

前検ワースト5

①吉田拡郎 6.87

②新田雄史 6.86

③森高一真 6.85

 平本真之

⑤毒島 誠 6.84

 

 新田と森高は御常連様、毒島は気配的に問題ないと思うのですが、拡郎と平本はちと気になる数字ではあります。(photos/シギー中尾、text/畠山)