今日の一般戦組、とりわけ2回乗りの選手たちは本当に忙しい。なにしろ、1~7Rの間で2走するのだ。1Rでいえば、羽野直也は次走4R! 中2レースしかないのだ。3R発売中には展示ピットにボートを移動しなければならないから、実質中1レースか。というわけで装着場では、駆け足の羽野直也を見かける、という次第である。羽野に限らず、1R出走組はいったん着替えを終えた後には速攻でふたたびピットに姿をあらわした。2走目が終わるまで、彼らは休みなく動き続ける。
準優組ももちろん忙しい。なにしろ最初の準優は8Rだ。あっという間にその時間は来てしまうだろう。1号艇の湯川浩司も、急ピッチで動く。今節は選手班長の大役を務め、その責務も果たしながらの好成績。8Rまではひとまず準優白カポックの責任を果たすため、己のために時間を使う。もちろん、その間にも班長の仕事はもろもろとあるのだろうが。
9R出走の萩原秀人もペラ調整。ここまで萩原はほとんど大きな作業をしていなかったが、勝負どころの準優ではやはりペラと向き合った。まさに微調整ということなのだろうが、優出への意気込みがうかがえる。その隣には中島孝平。こちらは8R出走。同県の二人は行動をともにすることも多いわけだが、W優出に向けて、お互いの存在を感じながら、それぞれに調整を進めている。
予選トップの新田雄史も、ペラ室に姿があった。今節、僕が見かけた新田の8割くらいはペラ室ではないだろうか。1便バスが出発しても居残って叩いていたし、朝イチで覗き込むとたいてい新田がいた。予選トップ通過であっても、やることは何も変わらない。もちろん、水面でやることも変わらない。ただただ逃げるだけだ。
中田竜太もペラ調整だが、今日はSGジャンパーを着用していた。前検日にグランプリジャンパーを着て、「色はこっちのほうが好き」と笑っていた中田。昨日あたりから、グランプリジャンパーを封印して戦いに臨んでいる。残念ながらシリーズ回りとなってしまったが、こちらのSGをしっかり走って獲りたい、という気持ちの発露だろうか。SG優出は未体験の中田である。シリーズではあるが、まずはその経験を積んでおきたいところだ。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)