BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――レース後の悲喜こもごも

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 3RでSG初出場の金子拓矢が初勝利! 4コースからの勝利は価値が高い。ほんの1カ月前に出場権を獲り、そしてSG水神祭。おめでとう!
 というわけで、金子は群馬支部の笑顔に出迎えられて、嬉しそうに微笑みながら、ぺこりぺこりと頭を下げていた。水神祭は後半10R後になる模様で、それを尋ねるために声をかけたら、やはり恐縮そうに頭を下げるのだった。好青年!

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 残念だったのは青木玄太で、こちらは同Rの1号艇を活かすことができなかった。魚谷智之に声をかけられたときには、苦めではあるものの笑みを返していたが、控室に辿り着くころには悔しげに顔を曇らせている。まだ2走が終わったばかり。チャンスあるものと信じて、奮闘してほしい。

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 そうそう、金子と対照的に、同支部の土屋智則の表情が暗い。金子を出迎える笑顔も力がないように見えたし、すれ違いざまにこちらに会釈をするときの表情がまた落胆ありありなのだった。初日フライングの今日6着では無理もないが、金子の勝利に刺激を受けて、この一節を奮闘してほしい。

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 2Rでは、片岡雅裕がイン逃げ1着。原田幸哉の前付けで深めの起こしになりながらも、押し切っている。安堵の1勝であろう。
 このレース後、片岡に頭を下げられて、原田はかえって恐縮し、「ごめん」と一声かけている。これは前付けで起こしを深くさせたことに対してだ。もちろん、原田は勝つために動いた。勝負なのだから、自分がいかに有利な位置を獲るか、すなわち相手をいかに不利にさせるかも重要な戦略であり、だから原田も遠慮なく行くし、片岡にも後腐れはない。それでも動いたほうが頭を下げるのが、ボートレーサーの礼儀。この礼儀を積み重ねたうえに、真剣勝負があるのである。

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 2日目朝の整備室情報。羽野直也が本体整備をしていた。相棒1号機は数字のあるモーターだが、新ペラに換わったあとは気配落ちと言われている。そのあたりを敏感に察知したか、12R1回乗りで時間がある今日、羽野は本体に着手したというわけだ。

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 1R後には仲谷颯仁も本体を割り始めていた。重い着が並んでしまった予選前半。今日は1R2回乗りなので、たっぷりある時間を使って、モーターに喝を入れたいところだ。奇しくも、若きニューヒーローが整備室に揃った。パワーアップを果たして、今年最初のSGを盛り上げてもらいたい。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)

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王者と艇聖が肩を並べて温度計を覗き込んでました。昨日と天候が変わってるからなあ。

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金子拓矢のボートは先頭を走ったため水をもらっておらず、エンジン吊りはあっさり終了。江口晃生と毒島誠が、須藤博倫のエンジン吊りに駆けつけた。江口先輩が手伝ってくれて、恐縮するヒロリン、の図。