BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――ほぼいつも通り

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 準優組をざっと眺めまわすと、基本的には昨日までの作業とほぼ変わらない動きを見せている。笠原亮は今節だけでなく、どの節でも同じように、プロペラを叩き続ける。まさに「いつも通り」。ほんの少しだけ言葉を交わすことができたが、声の調子は「悪くない」ときの笠原だ。手応えはある、と見える。

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 整備室を覗き込むと、田村隆信と目が合う。田村は今節、整備室内に設けられている調整所でペラ叩きをしており、叩く場所もほぼ変わらない。今日もその場所でペラを叩きながら、外から覗き込む巨体に気づいたようだ。ニコッと笑って会釈してくる田村。気分上々、であろう。

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 その田村の向かいくらいに毒島誠。毒島も節間この場所で叩いており、昨日までは山口剛と並びあっての調整だった。このときは山口はいなかったが、たまたま別の作業をしていただけだろう。時間を経て見に行けば、毒島と山口のツーショットが見られるはずである。毒島はけっこう強めにペラを叩いており、「バナレ仕様?」などという妄想が浮かんでくる。果たして。

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 遠藤エミは、プロペラ調整室のほうでペラ叩き。雰囲気は一見変わっていないが、準優日ならではの緊張感も見えるような気がする。まあ、準優進出選手にはよくある雰囲気なので、心配しなくてもいいだろう。3人目の女子SG優出を目指し、着々と準備を進めるだけだ。

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 昨日までとちょっとばかり違う動きは、まず予選トップの白井英治。彼の場合、普段はそれほど早い始動ということは、特に好調の時はあまり見られないが、今日は1R前から早くもプロペラ調整室にこもっている。昨日の違和感をいち早く解消しよう、との動きと見える。優勝した昨年グラチャンの時も、こんな日があったと記憶する。仕上げの最終段階、ということか。

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 もうひとり、平尾崇典が本体を外していた。あれだけの伸びを誇る平尾が!? 整備室のいちばん奥なので、具体的な作業は判断しにくいが、昨日までを思い返すと、キャリアボデー交換をした選手がその作業をしていた場所である。実際、モーター本体を割ってはおらず、ドライブシャフトと思われるものを見つめる様子があった。とにもかくにも伸び節イチの平尾がモーター絡みの作業をしていたのが気になるところ。

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 あと、作業関係ではないけれども、井口佳典が勝負モードに入ってきたように見えるぞ。ここ一番では目つきがギュッと鋭くなり、気合オーラを発散させる井口。たとえば去年のグランプリのときのような圧力には及ばないけれども、それに近い雰囲気は出てきた。こんなときの井口は腹を据えた走りを見せるだけに、レースが楽しみになってきた。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)