団体戦は5~12Rが対象だが(5日目のみ1~8R)、1~4Rは一般戦ではなく「予選」である。団体戦対象レースも予選ではあるが、1~4Rも団体戦の対象になっていないだけで、勝ち上がりに関係のあるレース。個人戦に関しては、男女別々に得点率争いがあって、それぞれ上位6名ずつが男子準優勝戦、女子優勝戦に進出するわけだ。
6名ずつ、ということは24名中6名で4分の1しか予選突破がかなわない。たとえばSGは52名中18名が予選突破、3分の1以上ということになるから、今節の準優はなかなかの難関である。1~4Rは団体戦に関係ないかもしれないが、個人戦にとってはおおいに重要。明日までの予選期間は1~4Rも見どころ満載なのである。
1R、原田佑実が3コースから豪快にまくって快勝! 外枠を連れてきて、3連単74120円の特大マンシュウを叩き出した。レース後にこやかに微笑む原田は、昨日後半からの日またぎ連勝。準優進出に向けていい結果を出したと言えるだろう。
一方で、6着の水野望美はややつまずくかたちとなってしまった。地元戦でなんとしても予選を突破したいところだが、それだけに大敗後は冴えない表情になっていた。それでも、今日は12R出走と時間があるにもかかわらず、着替えを終えるとすぐに次のための準備に取り掛かっている。ここは切り替えて、12Rでの巻き返しを!
2Rは、アクシデントレースになってしまった。前田滉が6コースから伸びて攻める畑田汰一を制して先攻めし先頭に立ったが、猛追する畑田が3周目ホームで舳先をかけてくると、前田は締めて畑田に接触。畑田が落水し、前田は妨害失格となってしまった。危ないシーンだったが、畑田はレスキューから自力で降りて、救護室へと歩いて向かっている。その様子からは大きなケガはなさそうに見えた。
妨害のジャッジがくだされて、前田は一足先にピットに帰還。陸に上がったちょうどそのとき、畑田がレスキューを降りており、前田は畑田のもとに猛ダッシュ。深々と腰を折って、謝罪の意を示している。畑田も軽く右手をあげて応えていた。前田は畑田を救護室まで見送ると、すぐに他の選手のもとにも向かって頭を下げた。ゴールした4選手は大きな影響を受けたわけではなく、むしろ順位が2つずつ上がってはいるのだが、それでも前田はレースを壊したのだと詫びて回ったわけだ。前田の表情はとにかく痛々しく、カポック着脱場では激しく自分を責めるように顔をしかめてもいた。危険なレースはもちろん避けるべきで、その反省はしなくてはならないだろう。それでも、幸い大きな事故にはならなかったということで、切り替えて前を向いてもらいたい。これで賞典除外ではあるが、あと3日、奮闘を!
事故レースということもあってか、各選手は複雑そうな表情。男子得点率トップを走る井上忠政は2着に浮上するかたちで、さらにポイントアップとなったわけだが、それを喜ぶような様子はひとつもなかった。まあ、それも当然であろう。各選手、もちろん畑田も、切り替えて頑張れ!(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)