今日も新兵仕事に忙しい赤岩善生。マグネットで鉄くずを拾っているのをぼんやり眺めてたら、「これが新人の仕事! BOATBoyにちゃんと書いてよ!」と凄まれた(?)。だはは、こっちの現場レポートにはとっくに書いております。だって、なかなか見られない光景だもの。そんな話をしていたら、「じゃ、ピットに行ってきます!」と言って、係留所へと駆け下りていった。そちらにも鉄くずは落ちているので、すべての係留所を回らなければならないのだ。というわけで、もう1回書きました(笑)。
で、この人は新兵仕事を終えると、返す刀でギアケース調整を始めたりするのである。やるべきことがあれば、休むということを知らないわけである。こちらの姿は、いつも見ている赤岩善生。今節は、この人の姿を追うのが実に楽しいわけである。今日は連勝! 明日の勝負駆けに向けて、調整作業も万全だ。
終盤の時間帯は、ピットに赤岩以外の人影がほとんど見当たらず、整備室やペラ調整室も閑散としていた。10R後、即座にペラ室に向かったのが一瀬明。昨日までは2着2本と上位をうかがう位置ながら、今日はゴンロクで急下降。明日は1着で相手待ちという状況になってしまった(ボーダーを6・00として)。そんな状況はともかく、明日は今日の屈辱を晴らす一日。そのためにも、ペラを点検し、調整せずにはおれなかったということだろう。明日は1号艇! 逃げるしかない!
この10R、江口晃生が逃げ切ったかと思いきや、金子龍介が逆転1着! 結果的に、これで暫定トップに立つこととなった。もちろんレース直後はそこまで把握していなかったと思うが、やはり納得のいくレースだったのだろう、充実感たっぷりの表情で控室へと向かっている。勝利者インタビューに向かう姿は、胸を張っているように見えたりして。ま、いつも立ち姿の姿勢が素敵な方なんですけどね。
ゴキゲンだったのは、松井繁。12Rを逃げ切って、リフトから上がってヘルメットをとった瞬間に、キングスマイルがあらわれた。対戦相手と挨拶を交わすときにも微笑が浮かんでいて、濱野谷憲吾が声をかけたらふたたび満面の笑み。気持ちのいいしょうりだったということか。
一方、気がかりなのはその12R大敗の金子良昭。2走目から6着を3本並べてしまっている。これは赤岩から聞いたのだが、「金子さん、このまま這い続けたらA級もヤバくなるかもって……」。昨日までが5・77で、A2ボーダーは5・40前後になりそうなので、まだ危険水域ではないが、このまま大敗が続いたら寒いことになるかもしれない。それもあってか、松井とは対照的に蒼ざめたような表情になっていた金子。赤岩も心配していることだから、何としても巻き返しを!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)