BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

初夏より夏寄りの5日目前半ピットから

●気温上昇

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 雨が降った時間帯もあったが、今節はここまで温暖な気候で推移してきた。そして今日は、さらに気温上昇! ピットに立っていると、やや汗ばむくらいであった。そのせいかどうか、ペラ室は昨日までにも増して選手の姿が多く感じられる。気温が上がったとなれば、気配に変化があった選手も少なくなかったはずだ。2Rを逃げ切った寺田千恵もその一人で、10Rに向けてじっくりとペラ調整に没頭していた。もともと足はいいだけに、準備万端で臨むテラッチは脅威となるはず。
●連勝に向けて

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 5R、宮之原輝紀がまくり差しで快勝。ドリームに続いて、5コースから勝利をものにした。準優漏れの憂さを少しは晴らせただろうか。
 しかし勝った余韻に浸っていられなかった宮之原。9R1号艇での出走が待っているのである。中3レースだ。それだけでも慌ただしいと思わされるわけだが、今日改めて気づいたのがレース間のスタート練習。9R組のスタート練習は7R発売中に行なわれるのである。つまり、6R発売中の間にはボートを着水しておく必要があるわけで、レース後に休んでいるヒマもないわけだ。というわけで、あっと言う間に姿をあらわした宮之原。速攻で水面へと向かったのでありました。
●外枠ブレイク!

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 その5Rは後方の争いも熱かった。吉川貴仁、高木圭大、實森美祐が4番手争いを繰り広げたのだ。白組としては、宮之原が勝ったのはいいが、吉川か高木、どちらかが6着に競り負けるとポイントを獲得することができない。實森にしても同じこと。6着では内枠の利を活かせない結果に終わってしまうのだ。

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 結果は4着・吉川、5着・高木、6着・實森。白組が外枠のビハインドを跳ね返すこととなった。その話をしていたかどうかはわからなかったが、吉川と高木は顔を見合わせて笑い合っていた。吉川は4度目の団体戦、6着を獲らないことの重要さをわかっているはずだけに、安堵のシンガリ負け回避となったことだろう。
●勢いに乗って準優へ

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 6Rは宗行治哉が逃げ切り。これで3日目後半から3連勝! 宗行は地元勢で唯一の準優組。宮島ボートの期待を背負う準優勝戦となる。その前に1着を手にできたのはゲンがいいというもの。勢いに乗って、11Rに向かうことができたのは大きい。
 勝っても偉ぶらない宗行は、エンジン吊りを終えると他の5選手すべてのもとに歩み寄って、頭を下げていた。3号艇の滝沢崚以外は先輩だから、なお礼を尽くさねばならないというわけだ。なかなか気の強そうな顔つきの宗行だが、礼と節はきっちりわきまえる好青年なのである。
●揃って優出だ

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 7R発売中に9Rのスタート練習が2本行なわれ、その後に試運転タイムとなると、すぐさま水面に飛び出したのが上田龍星と井上忠政。大阪コンビだ。今節は、この二人の足合わせを何度も何度も見かけている。ルーキーズの主軸であり、同支部の盟友でもある上田と井上が、白組を牽引すべくスパーリングを重ねているようにも見えたものだった。もちろん、今日の11Rで目指すのは揃っての優出ということになる。水面では敵同士となるが、その前の段階では手を取り合って万全を期す。
●粛々と調整を進める

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 女子予選トップ通過の田口節子は、3R6号艇で2着。その後は粛々と調整を進めた。6号艇と1号艇では求める仕上がりがまた違うわけで、そのあたりのマイナーチェンジもはかったか。12Rまで時間はたっぷりあるが、ゆっくり過ごすつもりはまるでないようだった。
 雰囲気は静かなもので、ひとり黙々と作業に取り組む。6R発売中には着水もしており、さらに調整のピッチは上がっていきそうだ。レディースの主役として12Rに臨む。
(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)