BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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多摩川オールスターTOPICS 2日目

モリモリモリYaaah!

 キテます、キテます、“Missオールスター”守屋美穂。前哨戦とも呼ぶべきGⅡレディースオールスターを8戦7勝という圧倒的強さでブン捕ってから10日。今度は全国の猛者どもが結集した本家オールスターでも1・2・1着とウルトラ絶好調で暫定トップに躍り出た。
「今節はツキがありますね」
 今日の3Rのインタビュー後にさらりと語ったように、今節は大なり小なりの運を味方につけている。まず、昨日の初戦はオール女子戦の1号艇での逃げきり勝ち。こう言っちゃなんだが、男女混合の1号艇より、手の内を知り尽くしている女子戦の方が明らかに有利だ。
 2戦目は2コースからコンマ23とスタートをへぐり、服部幸男にまくられながらも起死回生の挽回で2着(昨日の当欄参照)。そして、今日の3戦目は①篠崎仁志、②原田幸哉が+コンマ01のフライングに散った中、逆にコンマ01のタッチで生き残って2勝目を挙げた。

 さて、ここからが本題! こうして書くとツキ一本のようだが、実は運なんかより【実力】の占有度がはるかに勝っているのだな。まず、口開けの女子戦はファン投票の選出順位が反映されたから、文句なしに自力で勝ち取った1号艇だった。上りタイムの1分48秒5もなかなかに優秀で、ドリーム戦の峰(48秒1)、9Rの定松勇樹(48秒4)に次ぐ初日の3位時計だった。
 2戦目の「ドカ遅れまくられ換わり全速で復活2着」は昨日の当欄で絶賛したから割愛するとして、今日の3戦目の恵まれ1着も4カドからしっかり的確な差しハンドルを入れたからこそ。バックで守田俊介や毒島誠より舳先を突き出し、Fコンビが退場したらばガッチリ先頭に立っていた。

 つまり、守屋美穂というレーサーの非凡な人気⇒判断力と決断力⇒男前なテクニックをフル稼働して3戦で28点を積み立てた、と言いきっていいだろう。ノリノリなモリモリモリヤの明日は【4R5号艇・11R3号艇】の2回走。とある記者さんから「守屋は5コースで巧く攻め切れない、まくり差しのハンドルが入らない、と苦手意識を持っていて、男子の一流選手からレクチャーを受けて克服しようと努力しているそうです」ってな話を聞いたのだが、だとすると明日の4Rはガチの試金石。この水面で苦手意識を克服するようなら、「5月のオールスター連続V」というオプションとともに、遠藤エミに続くふたり目のアレも現実味を帯びてくるだろう。

峰軍団の台頭

 もう、とっくに気づいているファンも多いことだろう。今節は峰軍団の主要メンバーが続々と東上。峰竜太、上野真之介、山田康二、末永和也、定松勇樹の5人が出そろった。往年の名作ドラマ『西部警察』で言うなら石原裕次郎、渡哲也、舘ひろし、寺尾聰、そして同姓同名の峰竜太が揃ったようなものか(笑)。で、今節の峰軍団はただ集まったのみならず、全員が優勝戦に乗りそうな勢いで暴れている。

★峰竜太/ドリーム1着~今日の6Rは5着に取りこぼしたが、11Rは鬼気迫る追撃足で松井繁を追いかけ回して2着=7.33で暫定9位。明日の【8R6号艇】はピットアウトから目が離せない存在だ。

★上野真之介/昨日は非力パワーで6着大敗したが、今日の7R1号艇をキッチリ逃げきって巻き返しモード突入。5.50=暫定23位として、明日の【3R6号艇・10R3号艇】に臨む。機力的にはまだピリッとしない見え方で、3Rまでにしっかり底上げしたい。

★山田康二/ただひとり勝ち星がないが、昨日は3号艇2着⇒今日は4号艇3着と手堅い走りでオール3連対をキープ。7.00=暫定12位の好ポジションから、明日の【1R5号艇・11R2号艇】でさらなる飛躍を目指す。

★末永和也/軍団きってのイケメンは昨日の1号艇で2着に敗れたが、今日は2号艇2着⇒3号艇3コースから十八番の艇間を切り裂くようなまくり差しで待望の1着GET。3戦を終えてみれば221着=8.67で暫定3位に付けている。今後は外枠ロードが待ち構えており、とりあえず明日の【11R6号艇】を天性のスピードで克服したい。

★定松勇樹/前検からパワフルな気配がぷんぷん。昨日は2コースから猛烈なパワー&スピードで逆転の1着をもぎ取った。今日は自慢の行き足を随所に披露しつつ、やや回り足に甘さがあって4・3着と中間着に終わったが、6.67=暫定15の好ポジション。明日の【10R1号艇】で予選ランキングの上位に食い込む、と予言しておこう。
 さてさて、『西部警察』ではドッカンドッカン爆弾が炸裂する中「石原プロ」がド派手に暴れ回ったものだが、今節の峰軍団はどんだけ大爆発するのか。「峰プロ」5人衆のダイナマイト・ボートレースを見守るとしよう。(photos/シギ―中尾、text/畠山)