BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット@シリーズ――忙しい!

 

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 グランプリシリーズの2回乗りの選手は、普段の2回乗りに比べて忙しさが増す。1~10Rのなかでの2回乗りだから、レース間隔が短くなりがちなのだ(5日目や最終日は半分ほどが賞典レースになるからなおさら)。1Rを走った吉田俊彦が、着替えを終えると走ってピットにあらわれている。それを記者さんが併走しながら談話を聞く、何てシーンにもなっていた。吉田は7Rにも出走。中5レースだから楽勝か、と思いきや本体を外し始めていたのだから、そりゃあ走る。中5レースで整備をして試運転もして、6R発売中には展示ピットにボートをつけて、つまり実質中4レースしか調整や試運転の時間もなくて……これは忙しくなろうというものだ。整備はどうやらキャリアボデーの交換のようだったが、これで足色が変わらなかったら元に戻す可能性もあって……うん、やっぱり忙しいのである。

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 1Rのあとは5Rに出走する重成一人は、だから着替えを終えるとすぐにピットに姿を見せている。1Rが5号艇、5Rが4号艇とダッシュ枠なので、大きな調整は必要ないかもしれないが、何しろ中3レース。レースを終えて一服、なんて余裕はないのである。シリーズ組はそうした大変な状況も受け止めて、全力で戦っている。グランプリ組ばかりに目を奪われているわけにはいかない。

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 その1Rは、今村豊がスローの5コースから一気に伸びていってまくり一撃! 装着場のモニターで観戦していた田村隆信が「すごいっ! 素晴らしい」と感嘆の声をあげていた。僕の背後からも「すごっ!」の声が聞こえてきていて、たぶん井口佳典だと思う。選手も声をあげるミスターのまくり快勝。当のミスターはといえば……「ワーッハッハッハッハ!」と高笑いだ(笑)。快勝の今村を出迎えた白井英治、寺田祥に向かって、まだボートがリフトに辿り着く前に高笑い。少し離れたところにいるこちらにも聞こえてくる、呵々大笑なのであった。今村さんにしか許されない振る舞いだと思うが(笑)、あの勝ち方ならだれもが微笑ましくミスターを見ていただろう。この人、やっぱりスゴい!

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 今村の走りに唸った田村隆信は本体整備。その合間の1R観戦であった。田村のボートもに同じ緑色の旗がついているぞ。ミスターの再現を見せるのか、それともトリックスターらしい動きを見せるのか。田村の走りにも注目だ!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)