BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――着々と準備

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 2R発売中にレディース優勝戦、3R発売中にSG優勝戦の、それぞれスタート練習が行なわれることもあって、優出インタビューから戻った選手たちは着水の準備を着々と始めていた。
 SGで真っ先にボートを下ろしたのは石野貴之。1R展示前にはボートをリフトに運んだ。これは何もスタート練習の準備というわけではなく、試運転のため。大時計は回されていなかったが、1コースからの起こしを何度か試していた。今日は気温が上がって、ピットは暑く感じるほど。気配の変化をいち早くつかんでおきたかったのだろう。

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 田村隆信は着水前にプロペラをひと叩きした。大きな調整というほどではなく、短時間で水面へと向かっている。井口佳典は田村より前に、プロペラを触っている。調整に取りかかったタイミングとしては、優勝戦組では最も早かったかも。石野に次いで水面に向かった井口は、試運転を何周か繰り返していた。

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 濱野谷憲吾と平本真之は2R発売中の着水。二人ともそれまでは特に動きは見せておらず、平本は原田幸哉や柳沢一と談笑していたりもした。19位以下で優勝戦を戦うのはこの二人。とはいえ、平本は完走当確。濱野谷は歴戦。硬くなるような状況ではなかろう。リラックスした雰囲気が伝わってくる。

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 男女あわせて優勝戦組で最後に着水したのは毒島誠だ。ここまできたらドッシリ構える、と昨日の会見でも言っていたが、そのとおりのふるまいである。やはりリラックスしており、関係者や報道陣と気さくに声を掛け合ったりする場面も。地元SG優勝戦だけに、出番が近付いてくれば高ぶってくるはずだが、現状では今日という日を楽しんでいるようにすら見えた。

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 女子はスタート練習が早いので、1R発売中には続々と着水。平高奈菜と日高逸子のボートはすでに係留所にあった。ただ、これはどうやらスタート練習を待つための係留だったようで、日高は1R発売中には帰郷のための荷造りに精を出していた。そのたたずまいは、さすがグレートマザー、余裕たっぷりであった。

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 女子で最後の着水は松本晶恵。2Rが終わり、着水可能なタイミングで下ろしている。それまでは地元選手としてのお仕事もあったのだろう。2Rのエンジン吊り後に大急ぎに準備をして、バタバタと水面へと出て行った。もっとも、その表情はかなり明るく、緊張に襲われている様子はない。

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 さて、クイーンズクライマックス最後のイスをかけて戦う大瀧明日香と香川素子。大瀧は1Rを2着。香川は3着以上の勝負駆けとなった。それを意識していないわけがないと思うが、香川の様子は昨日までと変わらず。2R発売中に落ち着いた様子で水面に向かった。最後の1席、奪うのはどっちだ!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)