初日の午前中は、いつものごとく大忙し。
選手紹介が終わりピットに選手が戻ってくると、
試運転、ペラ調整、試運転、と愛機をパワーアップさせるべく、
選手たちは思い思いの動きをしていました。
もちろん、ペラ室も人が多い。
多摩川のペラ室は整備室を挟むような形で
2つ用意されているのだが、2つの部屋を合わせて
常時15人くらいの選手が入れかわり立ちかわり、ペラを叩いていく。
しばらくペラ室の前で人の流れを見ていると、
どうも右側の整備室の方が混雑度が高い。
たまたまかもしれないが、たぶん右側の方が
日当たりがいいからの模様。
ボートレース多摩川、本日も冬模様。
ただ、風がない分だけ日なたにいるとすごしやすくはあります。
開会式にはけっこうなファンが詰め掛けていたが、
ピットからスタンドを見るとまだまばら。
静かなままにファンファーレが流れ、1レースがスタート。
静かな分だけ、ファンからの声援がピットにまでよく聞こえてくる。「岸! がんばれよ!」「細川カドマクリだ!」など。
そんな1Rを制したのは向井美鈴。産休も何のそので、
2年ぶりに参戦した女子王座決定戦でいきなり結果を出しました。
ピットに上がってきた向井の表情は、
なんとなく嬉しさがにじみ出てきているような表情。
一方、ヘルメットを取ると苦笑いしていたのが、
これがGⅠ初レースだった樋口由加里。
○着に沈んだレースを、頭の中で振り返っていたのか。
岡山軍団が艇を引き上げる中、
樋口の隣にスッと立ったのは田口節子。
二言、三言、交わしながら、樋口にアドバイスをしていました。
以前から女子選手の強い岡山ですが、
今節も7人を送り込む活躍。ベテラン、中堅、若手と層が厚いのも、
成長できる環境となっているのでしょう。
樋口へのアドバイスが終わると田口は艇を着水。
同じくドリーム組の日高逸子と同時に水面へ出ていきます
三浦永理は試運転とペラ調整。
横西の艇は整備室前にずっと置かれていましたが、
エンジンは取り外されておらず。
ぼちぼちとギアケースを調整する選手も出てきたようで、
廣中智紗衣が整備室前でギアケースを取り外し。
1Rで人気を背負いながら敗れたた細川も早々に整備室に現れ、
ギアケース調整。今は人気があまりない整備室ですが、
これから1走を終えると、人の数も増えてくるかもしれません。
2Rは最若手の鎌倉涼が、
最年長の鵜飼菜穂子にツケマイを放ち、
2艇でぶっ飛んでいくアツい展開。
レースを見ている選手からも声があがる。
展開を利して勝ったのは、6号艇の佐々木裕美。
緑のカポックをまとい、
ヘルメットをかぶったままの佐々木裕美の回りから、
「1万」だの「5万」だの声が聞こえてくる。
いったい何かと思いきや、話しているのは向井美鈴。
おそらく3連単配当の話をしていたのでしょう。
佐々木裕美の方が人気がなかったと、
冗談めかしながら自慢していたのかも。
5レースまでが終わり本日のピットは終了に、
水神祭のかかった3選手がすべて1回走りで登場するも、
みな厚いキャリアの壁に阻まれて敗退。
水神祭がかかった3選手が出場する6レースはどうなるか!?
って、すでに結果は知っているんですけど。
(TEXT姫園 PHOTO中尾)