BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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尼崎オーシャンTOPICS 2日目

※今日のイン成績

①③④①①①④②②①③①

1着率50% 2連率67% 3連率83%

 

 

※今日の勝利コース

①6勝②1勝③3勝④1勝⑤1勝⑥0勝

 

 

※今日の決まり手

逃げ5 / まくり3 / 差し1 /まくり差し2 /抜き1

 

 

 

まくり3発!!

 

 

 

 

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全体的に、ほぼ昨日と同じようなデータになった。

たったひとつだけ、大きな違いはというと……。 

そう、昨日は不発だった「まくり花火」が、

今日はドドドンと3発も打ちあがったのである。

まぁ、3Rの重野哲之は、ドカ遅れのイン市川哲也を

軽々と跨いだ“ナチュラルまくり”。

まくりと言うより、イン逃げに近い勝利ではあった。 

これぞ「まくり」という大技が決まったのは9R、

立役者は九州の若武者・今井貴士。

3コースからコンマ05のトップ発進し、

イン丸岡正典の外から覆い被さるような強ツケマイで

バック突き抜けた。「一瞬、まくり差しも考えた」 と振り返る今井だが、丸岡のあの強烈な伸び返しを見る限り、

その選択では勝ちきれなかった。

逆に、インの伸び返しが凄すぎたらばこそ、ツケマイなのだ。

一瞬、視界から今井の姿が消えた丸岡は、

しっかり落として回ろうとした。

そこに、見えないところからのツケマイが飛んできた。

慌てて抵抗しようとしたが、時すでに遅し。

絵に描いたような3コースツケマイと相成った。 

でも、でもねぇ、今井君。よりによって、

私が「丸岡のイン戦は今日一番の鉄板!!」と決め込んで

1-3の一本書きの勝負に出たときに

あんな大技を決めなくてもぉぉぉ……(涙)

 

 

 

 

 

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そしてそして11R、3コースから完璧な「ハコまくり」を決めたのが

石野貴之だ。凄い足だった。

午前中の特訓から「これはヤバいかも??」と注目し、

極選の◎にも指名したのだが、

そんな私の想像をさらに上回るパワーだった。

「常にスリット全速」をモットーにしている今村豊を

軽々と2艇身ほど突き放し、すぐにはまくらず、

外の峰竜太の差し場を封印してから悠然と1マークを支配した。

この余裕。伸び一辺倒の昨日から、

スリット付近の行き足と出足、回り足、つまりは全部の足が

トップ級になってしまった。

他にも、今日になって急上昇した艇が多々いるものの、

現時点では節イチの称号を授けたい。

 

 

 

 

 

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でも、でも、でもねぇ、石野君。

よりによって私が『穴・極選』で石野-峰をガッツリ買ってるときに、

あんな激辛のハコまくり(本人曰く「峰クンに差されないよう心がけた」とか)を決めなくてもぉぉぉぉぉぉ……(号泣) 

というわけで、やまと軍団のまくり花火とともに、

大いに無駄な絶叫を響かせた1日ではあった。

ま、今日のまくりはすべてスロー水域からのもの。

次はダッシュ勢の豪快な絞りまくりで、

無駄じゃない絶叫を挙げるとしよう。

 

 

 

独断のパワー番付

 

パワー相場が激変したので、

ここに新たなパワー番付を記しておく。

 

 

 

★★★石野貴之…(すでに書いたとおり)

 

 

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★★井口佳典…昨日まではレース足のみ◎。

今日は課題だった行き足~伸び(展示の一番時計)がきて、

全部が揃った。

 

 

 

 

 

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★★太田和美…元々強かった回り足がさらに強まり、

それでいて伸びも落ちるどころかややアップ。

SG連覇ゾーンに突入した。

 

 

 

 

 

 

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★★坪井康晴…前検から伸びはトップ級で、

今日は原田幸哉を寄せつけないレース足も披露。

「新ペラ制度キング」の真骨頂。

 

 

 

 

 

 

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★平本真之…いちばん驚いたのが、この若武者。

前検から伸びがさっぱりで本人も泣いていたのに、

今日はゴキゲンな行き足を披露。

しかも、取り柄だった引き波を超える出足~レース足は

微塵も落ちていない。むしろ力強くなっていた。まさに一変!!!!

 

 

 

 

★丸岡正典…今井の強襲を浴びたが、

行き足~伸びは前検からトップ級。

ただ、回り足の不安も据え置きのまま。他がアップした分だけ、

相対的にダウンしたことになる。

 

 

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★服部幸男…とにもかくにも

出足系統、回り足~ターン出口で押していくレース足が強烈。

行き足~伸びは中堅だが。

 

 

 

★白井英治…全部がちょっとずつ強いバランス型で、

これは最近のエージパターン。どこか突き抜ける部分も欲しいのだが、十分にV争いに持ち込める。

 

 

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★瓜生正義…相変わらず腕かパワーが分かりにくいのだが、

道中で追い上げる迫力は凄まじい。

ただ、今日の6着大敗のようなムラがあるのも、最近の傾向だが。

 

 

 

 

以上、よくよく見れば、服部、瓜生以外は、

新ペラ制度になってから活躍しているレーサーばかり。

彼らの持っている「エースゲージ」が

それだけ素晴らしいということなのか。

偶然の一致じゃないことだけは、確かだと思う。 

嗚呼、そして……湯川浩司や峰竜太ら

前検診断でピックアップした選手の多くは、このリストから消え去った。それぞれ悪い足ではないという思いはあるのだが、

これだけ他が仕上げてしまうと、ねぇ。

 

 

(photos/シギー中尾、text/H)