BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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福岡・笹川賞TOPICS3日目

 今日も、まずはこれから。

 

'★各レースの展示トップの着順

①③(①③)①④⑤⑤②①⑥(①②)①'

※3Rと12Rはトップタイの重複あり。

 

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 今日の展示トップレーサーは6勝を挙げたが、枠番との比較でいうと「全34号艇-全36着」。枠番より着順の方がわずかに劣ってしまった。では、1号艇で展示トップだった選手の成績はどうか。初日から列挙すると

②①/①①②①/①①⑤①①①

 今日の7Rでオール2連対の記録が途絶えてしまった。5着に敗れたのは、私が「生涯、アタマでしか買わない」と心に決めている山口剛……はい、私はこの7Rを勝負レースと決めて、ツヨポンの頭からなけなし軍資金の大半を突っ込んだのでした。こんな時に限ってスタートをへぐるとは……つか、私がコロシてしまったのか??

 

ベテランの逆襲

 

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 昨日まで「やまと軍団」の活躍ばかりが目を引いたが、今日は40歳前後の「オッサン軍団」が奮闘した。1Rの服部幸男42歳は3コースからひとまくり、2・3Rは田村隆信、坪井康晴の35歳コンビが逃げ、4Rでは現名人の江口晃生48歳も鮮やかな先マイを決めた。

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 江口は昨日「合わせきれなかった、名人として情けない」と己を責めていたが、今朝は展示タイム(6秒72)、足合わせともに別物のパワーに仕上げきってしまった。続く5Rでまくり差しを決めた深川真二(昨日のコメント「このままでは終われない」)も気配一変。SGでは毎度のこととはいえ、泣いていた多くのベテラン戦士たちが日々きっちりと戦える足に仕上げてゆく。

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 新鋭リーガーVSベテランの大将決戦となったのが11Rだ。1号艇に『絶対王者』の松井繁43歳。2号艇は新鋭リーグで異次元の強さを誇る『絶対王子』桐生順平26歳。このマッチアップは、単なる舟券を超えた世代闘争として注目したファンも多いだろう。

 結果は、絶対王者の圧逃劇。だが、桐生の攻めも天晴れだった。スリットほぼ同体から、イン1着率トップの松井を直まくりで攻め潰しに行ったのだ。あの隊形で相手が松井となれば、99%の選手が差しを選ぶはずだ。桐生の選択は違った。それが戦術だったのか気合の発露だったのかはわからない。わからないが、私の目には「王者を自力で叩き潰して、僕が天下を盗る!!」という風に映った。そして、王者の完全無比の先マイは「小僧が、ワシをまくるなんぞ、百年早いわっ!」と一喝しているようだった。

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 格の違いを見せつけられ、虚しく流れる桐生。だが、この若者に諦念の2文字はない。バック3・4番手から、2マークの全速ぶん回しで一瞬にして2番手ゲット。新鋭リーグでは面白いように決まる「桐生のミラクル追い上げ」が、SGでもあっさりと決まってしまった。この逆転の2着は、V戦線を占う意味でもでかい。節間勝率9・50。2位以下を大きく引き離して、とりあえず独走態勢に持ち込んだ。明日は5・6号艇だけに予断は許さないが、今日までの攻撃的なレーススタイルを貫けば準優&優勝戦1号艇の優先権を獲得できるだろう。王者とのリベンジマッチは、5日目か、6日目の12Rか。

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パワー相場に異変あり??'

 

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 昨日から気候はあまり変わっていないのに、パワー相場はソコソコ変動があったと思う。3日目の折り返し地点でもあり、独断のパワー診断をまとめておこう。

 

'★★抜群グループ

 山川美由紀、桐生順平、石渡鉄兵、松井繁、瓜生正義↑'

 

'★上位グループ

 吉田弘文、岡崎恭裕、江口晃生↑、丸岡正典↑↑、服部幸男、烏野賢太'

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 今さら言うまでもない面々ばかりではあるが、特筆すべきは丸岡のターン出口~スリット付近の行き足だ。何人かと足合わせしていたが、前検とは見違えるほど相手をやっつけていた。丸ちゃんはシリーズ後半にいきなり仕上がる“晩成パターン”が多いのだが、今節は3日目に来たようだ。残念ながら今日はこの足が着につながらず、明日は①①条件の崖っぷち。だが、パワー的にはミラクル予選突破も十分可能だとお伝えしておこう。(photos/シギー中尾、text/畠山)