まず気になったのは、やはり４人の様子。４人は、昨日の11Ｒで失格となった４人だ。
整備室を覗くと、海野ゆかりが本体整備をしていた。海野はマイナス10点で実質的な終戦。しかし、残り３走で力を抜くようなつもりはまったくない。レーサーとして当然の姿勢とはいえ、モチベーションが高まらないなかでもこうしてパワーアップをはかる姿には感心するしかない。
小野生奈は１Ｒ発売中に試運転をしていた。抽選では１号艇を引き、これをきっちり活かせば第３戦に望みをつなげられる可能性が高い。そうでなくとも、初のクライマックス、このまま終わるわけにはいかないだろう。１号艇での登場に、燃えなければおかしい。
水口由紀も、１Ｒ発売中にはもろもろの準備を整えて、１Ｒが終了するとボートを着水している。その時点では係留所に向かっての調整作業しか確認できなかったが、その後に試運転を走ったのは間違いないだろう。一見した様子は、昨日までとは変わっていない。今日も必死に作業を続けるはずだ。
寺田千恵はペラ調整に励んでいた。装着場に姿を見せたのはエンジン吊りの際だけだったが、歩様にも異常はなく、足取りも変わっていなかった。報道陣に取材をかけられていたときにも、テラッチらしい明るい声がこちらにも届いてきている。マスクで表情全体は見えないが、顔色も変わりないようだ。
というわけで、４人が４人とも特に様子が変わらずに奮闘中！ 元気なレースぶりを期待しよう。
昨日の初戦では、水口、岸恵子、小野生奈、守屋美穂が部品交換をして臨んでいる。初戦から部品を換えるというあたりが短期決戦らしい。そのうち、岸が今日も本体整備をしていた。岸は昨日は２着だったが、先の４人が失格となり、事故を回避して２番手に浮上したもの。足的にはまだまだ満足いかないということだろう。もちろん、部品交換の効果を昨日つかんだからこそ、さらなる整備に取りかかったという部分もある。こうして整備に向かう判断が早いあたりも短期決戦。岸の今日の気配には注目したい。
平高奈菜も本体整備だ。昨日はやはり２着だが、「（競り合った）三浦さんよりぜんぜん弱い」とのこと。それでも２着を獲り切ったのは見事だが、しかし上を狙うならこのままにしておくわけにはいかない。会見で「エンジンを触る（整備する）」とも語っていたとおり、今日は朝から整備室に。本体整備のあとにはギアケース調整も始めていて、本体から外回りまでひと通り、手を入れている状態だ。
あとはおおむね、ペラ調整に励んでいるトライアル組。ただ……日高逸子の姿をあまり見かけなかったように思うのだが、単に見逃しているだけだろうか。ゆったりとしているというなら、やはりグレートマザーがかなり仕上がっていると考えられるが、果たして。（ＰＨＯＴＯ／池上一摩 黒須田 ＴＥＸＴ／黒須田）
