BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――着々と

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 トライアル1走を終えて、12人はやや落ち着きを取り戻した感じで、着々と作業を進めているという印象だ。1R発売中に水面からあがってきたのは守屋美穂。試運転で今日の気配を確かめ、それに基づいて作業を始めようという雰囲気だった。で、まず手をつけたのはギアケース。短時間で作業を終えると、プロペラを外し始めている。

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 整備室には平山智加の姿。1R展示後くらいのタイミングでボートを整備室に持ち込み、本体を外したのだ。ボートだけ装着場に戻して、本体をバラし始めた。昨日のレース後の会見では「ペラで試してみたいことがある」と言っていたので、本体を扱い始めたのには少々驚いた。

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 装着場で電気回りの作業を行なっていたのが岩崎芳美。直径30cmほどの大きな輪ゴムのようなものを手にしており、それを丁寧にハメ込んでいた。交換だったとしても部品交換の情報には出てこない部分ではある。この作業をしている選手を、正直はじめて見ました。狙いも皆目見当がつかないわけで、10何年ピットで整備の様子を見てきているはずが、まだまだ知らないことがたくさんあるわけである。

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 水面に目をやると、入念に試運転している寺田千恵の姿。平高奈菜も試運転をしていたが、いったんボートを陸に上げており、ひたすら水面に姿があったのは、序盤の時間帯ではひとまず寺田だけだった。足合わせをしていたのだろう、水野望美と係留所に座り込んで話し込む場面も。

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 それ以外のトライアル組は、多くはプロペラ調整である。調整室を出入りするトライアル組は何度も見かけた。写真は、室外に出て翼面のラインを確認する小野生奈。その後に装着作業をしていたので、試運転に出る準備と思われる。

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 昨日はセット交換を施し、落ち目だったはずの12号機を立て直した香川素子も、今日はペラ調整に集中しているようだ。2R、同支部の先輩である水口由紀のエンジン吊りに参戦し、返す刀で仲のいい今井美亜に激励の言葉を送っていた香川。これがまた、いずれの絡みでも爽快な笑顔を見せており、精神的な充実が感じられた。モーターの感触が良化して、気分も上がっているということでしょうか。

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 エンジン吊りといえば、2Rをまくり快勝の堀之内紀代子と会話を交わす田口節子。堀之内が笑顔を見せていなかったのが意外だったし、田口もなんだか神妙である。ちなみに、朝のスタート特訓で田口は2本ともスロー。前付けを匂わせています。

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 ペラ室を何度か出入りしていたのが細川裕子。係留所に向かったり、控室に向かったりと、その動きはさまざまだったが、なにしろ初戦は6着。調整のピッチは早くも上がっているように見える。静岡支部不在のクライマックス、地元“地区”唯一の参戦だ。東海の期待を背負って、今日は巻き返しをはかる。

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 シリーズ。「息してる?」と問われましても(笑)。もちろんしてると思うんですが……。カメラを向けたら、ニコニコと背中を向けてきた長嶋万記。これは峰竜太のブランドが制作したTシャツで、チャレンジカップのピットでいろんな選手に配りまくってたっけ。あと「てんちむそう」バージョンもありました。今後も続々登場するらしいです。今節、これを着ている選手はほぼチャレンジカップ出場選手ってことですね。ある意味、格上の証しか。

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 1R、佐々木裕美が5コースまくり差しで快勝。レース後はたくさんの祝福を受けていた。そして佐々木はとびきりの笑顔。勝利の笑顔はやっぱいいですなあ。予選突破は厳しいが、明日からの2日も裕美スマイルをたくさん見せてください!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)