BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――冬ノ寒サニモ負ケズ

 

 

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 いや~、寒い。昨日もそこそこ寒かったが、今日はピットの空気が一気に冬になった感じがする。芦屋は1R前から雨が落ちてきているが、これも影響しているか。ここから一気に冬に走っていくのかなあ。嫌だなあ。選手たちにも今日の気候は歓迎できない。寒いのが嫌なわけではなく、気候が変われば気配が変わる可能性があるからだ。というわけで、今朝もペラ調整所には選手が鈴なりで、試運転係留所にも多くのボートがつながっていた。雨だからって試運転を休むわけにはいかないし、寒いからって調整の手を緩めるわけにはいかない。ワタシも寒いの腹減ったのとぶちぶち言っている場合ではない。写真はスーパースター山崎智也が試運転から上がってきたところ。足合わせをしていた中野次郎と、なぜか大爆笑しながらボートを運んでいた。雨の中でも走る智也と次郎、寒さも吹き飛ばす笑いをあげる智也と次郎、なのである。

 

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 ペラ調整をしていたといえば、守田俊介。さすがに今日は朝から調整に励んでいた。1号艇だから、ドリームで見せたピット離れの悪さは最低でも解消しなければならない。今日はきっと早い時間帯での調整が見られるだろうなあ、と思ったら案の定だった。

 その守田が「畠山さんにありがとうございましたって言っておいてください」と話しかけてきた。BOATBoy12月号のダービー優勝戦レポートは畠山の担当、それを読んだらしいのだ。絶賛の言葉は悔しいので書かないが(笑)、20年追いかけ続けてきた畠山は自分のことをよくわかってくれている、という思いになったらしい。というわけで、まだ読んでない方は書店コンビニもしくはレース場の売店へお急ぎください(笑)。

 

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 2R発売中、整備室には菊地孝平がいた。本体整備だ。1R発売中にペラ室を出て、ペラを光にかざしてラインをチェックしている姿は見かけていたが、いつの間に整備室に入って本体を外していたのだ? 2日目表紙記事にもあるとおり、菊地は気合パンパンの雰囲気を見せている。ただし、足のほうはもうひとつもふたつも足りないようだ。プロペラを見つめる目は普段よりも厳しく見えるし、本体整備にも臨む。ダービー最終日の特別選抜B戦では見事すぎるチャレンジカップ勝負駆けを決めた菊地だ。グランプリ勝負駆けの今節は随所で気迫の動きを見せてくれるだろう。今日は12R2号艇1回乗り。王者のイン相手にどう立ち回るのかに注目しよう。

 

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 さてさて、1Rで遠藤エミが転覆。ピットには女子選手たちの悲鳴があがっている。みなさん、安心してください、エミは元気ですよ。着替えを終えた遠藤は、元気いっぱい……といっても落胆はあるだろうけど、身体は元気いっぱいにボート吊りに駆けつけている。まずは一安心だ。

 そのボート吊り、強烈でした。松井繁、田中信一郎、太田和美の大阪ビッグ3が揃い踏みしているのだ。こういうときは先輩女子男子などは関係なく、一致協力して作業にあたる。同支部はもちろん、同地区も参加するのが通例だ。だから、同支部の先輩で最新SGウイナーの守田俊介は当然参加。今垣光太郎、中島孝平も参加だ。メモリアルでの遠藤の水神祭同様、あまりにも豪華な“雑用”メンバーなのだ。遠藤も恐縮しちゃうだろうなあ。これもいい経験であります。

 

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 その1R、勝った魚谷香織と下條雄太郎が長いこと話し込んでいたぞ。下條が身振りでアドバイスをしている雰囲気だった。先輩だっけ……いや、同期生ではないか! それにしても、この二人に元志、新田、平本……96期も銀河系に負けず劣らずのスター軍団でありますな。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)