BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット@シリーズ――一か八かの鉄兵!

 

f:id:boatrace-g-report:20171228091359j:plain

 シリーズは準優勝戦。今年最後のSG準優勝戦だ。準優組は、試運転にペラ調整にと、早くも急ピッチで動いている。8Rから準優だから、その分、巻き上げての調整ということだろうか。

 予選トップ通過の今垣光太郎もプロペラ調整。何年も前は、整備の鬼と形容したほど本体と向き合う時間が長かった今垣も、このところはプロペラ調整室で姿を見ることが多い。特に今節は気配が悪くないだけに、あとはプロペラをきっちり合わせる作業がメインとなるわけである。

f:id:boatrace-g-report:20171228091414j:plain

 茅原悠紀もいつものペラ調整だ。ボートは係留所についていて、試運転とペラ叩きを繰り返す時間を過ごすはずだが、ひとまず序盤の時間帯は調整のほうに専念していた。表情は、余裕がありつつも昨日までよりさらに引き締まっていて、準優日のいい時間を過ごしていると見える。

f:id:boatrace-g-report:20171228091432j:plain

 もう一人の1号艇、白井英治は余裕の構えだった。序盤の時間帯は控室で過ごす時間が長く、本格的な始動はこれからになりそうである。今日はイベント出演の鎌田義が表敬訪問に訪れていて、同期の仲間の顔を見て、嬉しそうに笑っていた。まあ、カマギーに笑顔を向けていたのは白井だけではないけれども。ともあれ、カマギーの顔を見て和んではいたようだった。

f:id:boatrace-g-report:20171228091452j:plain

 整備室を覗くと、石渡鉄兵が本体整備をしていた。もう整備の終盤だったようで、モーターを組み上げている最中。エンジン吊りに出てきた石渡に尋ねると、なんと「セットで」と言う。セット交換とは、ピストンリング4本、ピストン2本、シリンダーケースの交換。ピストンリングが装着されたピストンがシリンダー内を往復することによって爆発を生み出すのがエンジンだから、その重要な部分をまるまる交換することからセット交換と言われるわけだ。パワーのないモーターに施すことが多い整備だが、石渡の昨日のコメントには「全体的にいい」とあるのである。つまり、石渡はさらに上を狙った。「ギャンブルです」ということだが、当たればさらに上昇する可能性もあるだけに、これは気配を確認しなければならないだろう。もちろん足落ちしたりしていれば、元に戻す可能性もあるが。

f:id:boatrace-g-report:20171228091507j:plain

 さて、1Rで松本晶恵がSG初勝利! これをたまたま毒島誠の隣で見ることになった。1マークでは差されまくられ、バックは3艇併走。2マークで捌いての勝利であったが、モニターを見ながら、毒島は声をあげまくる。よしっ、いけっ、ああっ! 周囲も毒島につられて、みんなで松本を応援だ。「なんか優勝戦みたいですね」と笑う毒島の声援が届いて松本は勝利するわけだが、「水神祭、一緒に行こうかな」と毒島。マジっすか! 群馬支部でSG水神祭を果たした毒島の後輩は松本だけ。ブスちゃん、行っちゃいますか! というわけで、水神祭の模様は後ほど別記事で。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)