BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット@シリーズ――早朝から走る!

 

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 ワケあって早朝出勤。。ピットに足を踏み入れると、まだ9時前だが選手たちが忙しそうに動き回っていた。ピットに差し込む朝の陽光、キーンとした冷気が心地よく、選手たちの動きもイキイキとして見える。

 グランプリ組もシリーズ組も、優出メンバーも早くから始動していた。というのも、9時45分から優勝戦インタビューがあり、その前にスタート特訓があるので、それに合わせて準備を進めているのだ。1号艇の今垣光太郎もすでに係留所に姿があり、早くも試運転を始めている雰囲気。前検日の今垣はといえば、モーターを受け取ってから慎重に丁寧に点検をするので、モーターを装着するのはかなり遅い部類で、水面に出て行くのも最後のほうになる。しかし今日は、さすがに早い。短い時間のなかでこだわりを尽くして、ファイナルに臨む。

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 9時15分前にスタート特訓。これを終えて、いったんボートを陸に上げる選手が多かった。石渡鉄兵は、ボートを整備室入口の脇にまで移動。このあとインタビューに出発しなければならないので、ひとまずそこに置いただけだが、このあと整備室に入ることになるのだろう。昨日はセット交換で臨み、しかし足の上積みがそれほどないのにピット離れで後手を踏んでいることから、元に戻すのか新たな方向性を探すのか、もう一丁整備をすることになるのだろう。そのボートを置いた位置が、まさに断固たる決意。インタビューから戻れば、石渡の姿はきっと整備室にある。

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 スタート特訓やそのほかの動きを見て、リラックスしていると見えたのは重成一人と寺田祥。ふたりとも穏やかな表情を見せていて、スタート特訓に行った以外は特に大きな動きを見せることもなく、インタビューへの出発を待っていた。重成はやや足に不満ありとのことだし、寺田はピット離れ仕様にペラを叩く可能性もあるということだから、インタビュー後には忙しい時間を過ごすことになるだろう。

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 白井英治もリラックスはしているが、表情はなかなかに引き締まっている。あの14年メモリアルの朝のような気合と緊張感が入り混じったものとは少し違うが、狙っている感は伝わってくる。本来は12Rで戦いたかったはずだが、こちらもSGタイトルを争う戦い。2つめをもぎ取る準備は出ていると見た。

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 というわけで、己を変えろ、齊藤仁! 少し話す機会があったので、「今日勝てば、いろいろ変わりますよ」と煽ったら、「大丈夫です。もう変わってますから」。それは素晴らしい! 己を変えた齊藤仁。しかし、もっともっと変えてしまってもいいはずだ。タイトルホルダーという肩書がつけば、周囲の目も変わる。来年のSGの権利とかもついてくる=走るレースも変わるかもしれない。というわけで、仁ちゃんの変化をさらに注目していく所存。まずは今日の優勝戦だ。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)