今朝の準優勝戦のメンバーは、といえば、「みな落ち着いている」で済ませていいほど、大きな動きを見せていなかった。ペラ室を覗けば準優組がちらほらと見かけられるが、整備室は一般戦組も含めて姿はなく、試運転係留所を眺めても、確認できた範囲では準優組は見当たらなかった（ピットからは死角もあるので、見逃している可能性あり）。というわけで、レース発売中に準優組を見かける機会は極めて少なく、最初に顔を見たのは地上波放送のインタビュー収録を終えた山崎智也であった。智也にしても、その後は永島知洋氏と雑談してから控室へ戻っており、特別な動きは何もなかった。
地上波放送のインタビューを受けるのは12Ｒ出走の選手たちで、湯川浩司もその一人。淡々とインタビュー場所に向かい、淡々と収録を終えて、淡々と控室へと戻っていった。途中、永島氏に声をかけられ会話を交わしていたが、表情は変わらず淡々。特に笑顔を見せたりはしなかった。
12Ｒといえば、１号艇は桐生順平。桐生ももちろんインタビューを受けていたが、それ以外でも、レース発売中にもっとも多く姿を見かけた準優組が、この人だ。モーター架台をリフトそばに移動したりといった新兵仕事をこなす姿と、喫煙所で海を眺めながら一服している姿。今節、喫煙所でもっとも多く顔を合わせているのが桐生で、休憩中に目障りなオッサンがそばにやってきてすみません、といった感じなのである。今朝は、永島氏や青山登さんとにこやかに談笑。青山さんと昔のレースと今のレース、なんて感じで会話を転がしていた。リラックスした笑顔も浮かべながら。
１Ｒのエンジン吊り後に長嶋万記と顔を合わせた。ＳＧ準優ということで、少しは緊張してるのかと思いきや、その笑顔はいつも通りの柔らかなもの。朝の時点では、妙な硬さはまるでないのであった。「頑張れ！」「頑張りますよ～！」なんていうやり取りも、まったく自然に交わされる。このままレースに臨んでいければ、少なくとも硬くなってミスをするみたいなことはないだろう。
２Ｒ発売中、茅原悠紀がボートを水面に下ろした。準優組で動き出しを最初に確認できたのは、地元期待のこの人だ。表情は鋭く、早くも気合が胸の奥で爆発を待っている様子なのが伝わってくる。昨日のまくり差し１着と同じ５号艇での登場。地元ＳＧを盛り上げるため、もちろん地元ＳＧを勝つため、茅原は渾身の思いでレースに臨む。（ＰＨＯＴＯ／中尾茂幸 黒須田 ＴＥＸＴ／黒須田）
