BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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丸亀オーシャンTOPICS 3日目

エミ&セーナ!!

 

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 ふたりの女子レーサーが観衆を魅了しまくっている。まずは小野生奈。初日こそ6コースから見せ場もなかったが、昨日の8Rは4カドから差し伸びて池田浩二、石野貴之を完全に捕えて2番手ゲット。さらに先頭の服部幸男を追うわ追うわ、強ツケマイの連発でその差を縮め、「あわや大逆転トップ!!??」というところまで追い込んだ。

 今日の5Rも6コース最内差しからバックで伸びる伸びる! またしても石野ら強敵たちに追いつき追い越し、2マークの可憐なターンで2番手を取りきった。先頭の山崎智也との差は7艇身ほどもあってさすがに届かなかったが、ターンマークごとにジリジリ1艇身ほど詰めていく姿は迫力満点だった。

 

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 後半10Rの2コース差しも絶品。逃げる田中信一郎に「あわや舳先が入るか??」というターンで迫り、これまた2番手を確保。後続の追撃をシャットアウトしつつグングン先頭の信一郎に迫り、一時は5艇身ほどあった差を2艇身まで縮めてみせた。昨日から怒涛の2着3連発。1着は服部、智也、信一郎……歴代賞金王との差をグイグイ詰めたのだから、あっぱれと言うしかない。節間5222着で初日の借金を返済し、明日は1年1組(1R1号艇)で2度目のSG予選突破にアタックだ。パワー&リズムからすればその可能性は十分で、気持ちが守りに入らないことだけを祈りたい。

 

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 続いて、もはやSG常連と言うべき遠藤エミ。今日の3Rは2コースから差しハンドルを入れた瞬間、3コース峰竜太のまくり差しを浴びるという険しい展開になったが、慌てず騒がずマイペースの小回りターン。バックで峰と舳先を揃えると、そこからグングン加速し2マークのワンパンチで峰をノックアウトした。3日間を通じて、唯一の2コース差し決着。展開が展開だっただけに、この勝利は絶賛に値する。勝ち時計の1分49秒2も9Rの毒島誠(ほぼベタ水面で1分48秒8)に次ぐ今日ニの速さで、非凡なスピードとパワーを裏付けている。この勝利も含めて節間4131としたエミは、明日を待たずに準優への当確ランプも点灯(暫定5位!!)。明日の8Rは6号艇から準優好枠を見据える戦いとなる。ちなみに松本晶恵と竹井奈美は、残念ながら準優への道はほぼ閉ざされた。エミと生奈の雄姿を目で追いながら、残り3日を完全燃焼してもらいたい。

 

W3連覇に黄信号

 

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 SG3連覇&オーシャン3連覇を目指す石野が、崖っぷちに立たされた。昨日「好枠3連発で3連勝なら8・00までありえる」と書いたものだが……まずは5R2号艇でよもやの5着。バック直線では生奈と2着争いを演じていたのだが、2マークで後手を踏んで一歩後退。さらに2周1マークで切り返した山下和彦が少しキャビッたため、安全確保を優先して艇を減速させた(と思う)。不運と言えば不運だが、生奈にパワー負けしたことが引き金になっており、W3連覇へ暗雲が立ち込める後退劇だった。

 後半11Rは3号艇からなんとか3着をキープ、準優へ首皮1枚つなげることができたが「予選トップでV街道まっしぐら」という王道は完全に閉ざされた。明日は9R1号艇でメイチのピン勝負。もちろん最後のチャンスを逃すような男ではなく、しっかりスタートを踏み込んで準優へ滑り込むだろう。その先の苦難をどう乗り越えるか……こちらは楽観的なことは一言たりとも口にできない。

 

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 一方、4カドから豪快に攻めてポイントを大幅アップさせた選手がふたり。まずは5Rの山崎智也だ。初日に「今節はダッシュ勢でまくりきるだけの選手(パワー)が見当たらない」と書いたが、初めてダッシュからまくりきったのはやはりこの男だった。スタートから怯むことなく絞めまくり、必死に抵抗する重成一人を叩きつけるようにして強引にまくりきってしまった。4カドの智也と今垣光太郎には、腹を据えた絞めまくりがあるんだよなぁ。この1着で暫定4位まで躍進した智也。“準地元”の鳴門グラチャンで這い続けた屈辱を、丸亀水面で晴らすかも??

 

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 もうひとり、4カドから狙いすましたまくり差しで突き抜けたのが12Rの篠崎仁志だ。スタート、ターンともに文句のつけようのない攻撃で、2マークの判断&行動も的確無比。本当に今節の仁志はミスが見当たらない。前半6Rではバック3、4番手から2マークの全速ターン一発で2番手に浮上。そのまま危なげなく2着を獲りきっており、今日は18点の荒稼ぎをしたわけだ。明日は11Rの1号艇(石野を抑えてメインエベントの主役ゲット??)で辻栄蔵や峰竜太らとのトップ争いに決着を付けることになる。

 

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 それから予選トップ争いとは無縁なのだが、“必殺整備人”森高一真について一言書いておきたい。鳴門グラチャンで連日大整備を繰り返した森高だが、今節もいぢるわいぢるわ。初日にピストン2個、2日目にはキャリアボデー、でもって今日はピストン1個、リング2本、クランクシャフトとほぼほぼセット交換の大手術を施している。もちろん、単なる整備オタクなわけもなく、足がまったくパッとしない故の緊急措置なのだが、この諦めない根性というか労を惜しまない姿勢というか、森高の涙ぐましい努力には拍手を禁じ得ない。この大手術の甲斐があってか、今日の足色は昨日より格段に良くなったと思う。それで中堅あるかないかというレベルだけれど(苦笑)、勝負駆けのボーダー超えはギリギリ可能な足だと思う。香川県民&一真ファンの皆様、どうか人知れず健気に奮闘しているこの男を目一杯応援してやってくださいましっ!!(TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾)