BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――がんばれルーキー!

 

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 去年のヤングダービーに出場したルーキー世代(106期以降)は7名。女子の今井美亜も含めてこの人数で、110期の上條暢嵩がもっとも若い登番の選手だった。それが今年はルーキー世代(108期以降)が20名! 111期以降からも数多くの選手が送り込まれ、もっとも若い登番は115期の仲谷颯仁。一気に5期も後ろに更新した。まあ、実のところ、出場ボーダーが去年よりも下がったということと無縁ではない事象なのだが、しかし仲谷は6.40の選考勝率をマークしての堂々たる出場だし、いずれにしても全体の5分の2ほどを占めているというのはボートレースの明るい未来を感じさせる出来事ではある! それにまた、若い彼らのハツラツとした雰囲気は実に気持ちいいものだ。仲谷にレンズを向けたら、すかさず気づいて頭を下げてきて、礼儀正しさもまた若者らしい。必ずやSGにも出てくるはずの有望株の若い季節をこうして知ることができるのは、若武者バトルの醍醐味でもある。かつての新鋭王座もそうだったが、やはりルーキー世代が多いピットは楽しい。

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 1月のバトルトーナメントで顔を合わせた羽野直也も、こちらのレンズに気づいて挨拶をしてきた。バトルトーナメントで見たときとはかなり雰囲気が変わっている、というのが第一感。あのときは王者やら峰やら銀河系やらの超強豪のなかに放り込まれ、少しばかりの気後れがあったのだろうか。同世代ばかりのこのピットでは、いわゆる“新兵”であろうと多少は気が楽かもしれない。それに、1月以降の羽野はまさに充実一途。近況勝率は7点をオーバーしている。このままいけば最優秀新人の最右翼であろう。あのときより自信もついたはずだ。あと、1月の住之江はひたすら寒かったな。身も凍えるピットと、秋風が心地よく吹き込むピット。そりゃあ動きも変わってくるというものだろう。ともかく、登番がいちばん下のほうだからといって、羽野を侮ってはならない! 優勝候補の一角ですらあると、僕は思っている。

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 ヤングダービー3度目の出場である島村隆幸も109期でルーキー世代。レース場入りでも魅せてくれた島村だが、ピットではブルース・リー! ダハハハハ、本当に魅せてくれる男である。初優勝したシリーズの準優では2カド(!)まくりで勝ってみせたり、イン戦ではデビューからほとんどまくりを許していなかったりと、なかなかの個性派である島村だ。ほんと、飽きさせない男である。もちろん、こうしてピットでウケを取るのが目的で蒲郡に来たのではない。明日からの水面にも期待しよう。

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 島村とおそろいのズボンをはいていたのは堀本和也(ズボンだけでした)。同じ徳島支部ということで、ユニフォームなのかと思ったら、河野大と山田祐也は全く違う服装。この二人のおそろいウェアなのか。堀本はレース場入りでは帽子をかぶっての登場だったが、帽子をとってみると、この髪型! というか、この髪の色! ダハハハ、うらやましいぞ、染める髪の毛もない者としては。堀本とは今節が初顔合わせなので、あと6日間で何を見せてくれるのかがおおいに楽しみになってきた。ちなみに、スタートが速いぞ、この男。一撃に期待しよう。

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 先月のメモリアルに出場した永井彪也もルーキー世代。そのメモリアルでは不完全燃焼に終わった分も、ヤングダービーでは存在感を発揮したい。東京のファンとしては、とにかく若い力の台頭を強く強く待ち望んでいるのだ! 永井、そして写真隣の今泉友吾、あと馬場剛にはおおいに目立ってもらいたい。ほんと、最近の東京支部はもうひとつだし、若手もなかなか出てこないし……。今節を飛躍へのきっかけとしてほしいぞ。

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 で、そうしたルーキー世代が大挙出場しているなかで、95期の海野康志郎がいるというのが、なかなか興味深いところだ。16歳デビューの海野は、今年の12月に30歳となる。峰竜太と同期ながら、峰の卒業より3年も長くヤングダービーに出場してきたのだ。年齢的には同い年がたくさんいるわけなんだけど、ピットでのふるまいはやっぱりどこか違う。堂々たる先輩、なのだ。同期はもちろん、山口支部も不在で、まさに孤軍奮闘となる今節。13年選手の意地を見せてもらうとしよう。

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 さてさて、村岡賢人のTシャツに文字がずらりと書かれていたので、撮影させてもらった。村岡の背中を見て興味を惹かれ、その後に塩田北斗が同じものを着ていたので、105期のチームウェアだと思われた。村岡に確認すると、その通り。というわけで、ご覧ください。ちょいと見えにくいところもありますが、これが何なのか想像しながら、あるいは推理しながらご覧ください。「砂丘の優しい嵐」というのは、村岡のことなんだろうなあ、鳥取出身だし……。(黒須田)