さあ、スーパー勝負駆け。グランプリ＆クイクラ行きやらトライアル初戦の枠番やら６位以内やら、いろんな勝負駆けが詰め込まれた一節なわけだが（もちろんメインはグランプリ＆クイクラ行き）、前検ではまだそれほどピリピリとしたムードはない。勝負駆けがなーんにもないのは賞金トップでグランプリ行きが決まっている毒島誠だけだが、むしろその毒島が「いつも通りに頑張るだけ」とＳＧに臨む気合感をみなぎらせていたりする。
守田俊介が珍しくプロペラ調整所にいた。珍しくって（笑）。もちろんペラ調整をやらないわけではないのだが、前検から根を生やしたように調整所にいるのはやっぱり珍しい。これは気合ウンヌンではない。足がヤバいのだ。ヤバいはもちろんネガティブなほう。
「壊れたんちゃうかな、ってくらい行き足がひどい。これじゃあ仕事にならない、って感じでした。明日は久しぶりに朝から作業しなきゃいけないかな。ほんと、アジャストしたみたいに下がってくんですから」
会見で守田はそう語っている。ほとんど大きな作業をしなかったダービーとはまったく対照的だ。明日も珍しい姿を見ることになるだろう。ドリームまでにどこまで立て直せるか。
ペラといえば、もちろん叩いてます、石川真二！ ダービーをピット離れでおおいに盛り上げた男が、あの優出でこの舞台にもやって来た。ボートを着水したあとは、ペラ調整室にこもっていきなり叩き始めた石川。スタート練習＆タイム測定のあとも、やはり調整室へ。今節もピット離れが飛び出るのか!? 明日は７Ｒに２号艇で登場。ピットアウトの瞬間から目を離してはなりませんぞ。
峰竜太もプロペラを叩いたそうだ。しかも、初めて試す形に叩いたとか。引いたモーターはどうやら評判の低いモーター。峰自身、機歴などを確認して、ワーストを引いてしまったと感じたらしい。そこで、最近のリズム低下を一変させるべく考えていた形に今日、思い切って叩いた。そしたら、これが当たり！「出足はいいし、平本君と足合わせをしても強め。起こしが安定してないですが、そこから伸び返していく。これを煮詰めたいですねえ」。まったくもって、峰竜太のペラ調整力は本当にスゴいな。まあ、前検での高らかなラッパは恒例でもあるので、明日の気配はしっかり確認したい。それでも、かなりゴキゲンなのは間違いない。
で、下位モーターを使用するレディースチャレンジカップのほうだが、ドリーム戦の会見ではポジティブなコメントが目立ったのが意外なのであった。「乗り心地よくて、体感が自分好み」（中谷朋子）「回り足がいい感じで乗り心地がすごくよかった」（山川美由紀）「Ｃランクと評価されたモーターだけど、スタートの行き足が良かった」（竹井奈美）「行き足が良かった」（遠藤エミ）などなど。女子勢もトップクラス同士の熱いバトルを展開してくれそうだ。
女子といえば、本日は水神祭が行なわれました。前検日に？ まれにあることで、結婚したとか子供が生まれたとかで行なわれることもあった。今日は、一昨日の若松で通算1000勝を達成した岸恵子が主役。山川、中谷、寺田千恵ら女子選手が集まったわけだが、そのなかに王者!? 王者ファンだという岸に対しての粋なはからいというやつだろう。第１回レディースチャレンジカップで岸が優勝した際には、松井が祝福していたものだ。
女子勢がどう投げ込もうか相談していると、「王者が、こう持ち上げてドボンやろ」とウルトラマンスタイルを進言。これが採用されて、王者＋レディースの水神祭は敢行された。岸さん、嬉しいだろうな～。おめでとうございます！ なお、王者からのプレゼントは「岸ぃ～、あとで缶コーヒー奢ったるわ～」だそうです（笑）。（黒須田）
