BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――始動せず

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 今日は優出インタビューが3R発売中にあるということで(2R発売中にピットを出発)、朝のピットでの優勝戦組はほとんど作業をしていない。朝のスタート特訓も、参加したのは永井彪也のみ。ピット内の掲示板に貼り出されたスリット写真は、写っているのが1艇だけという珍しいものになっている。優勝戦の時間帯の風、波についてまだわからないので、ここで参加しても……というのは理解できる。水面も朝のほうが荒れていたし。

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 1Rのエンジン吊りにその永井と福田宗平が並んであらわれた。二人とも選手紹介で来ていたTシャツを着用。すなわち、優出インタビューに出かけてるための準備、である。福田は今日も、力強い表情だ。

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 優勝戦メンバーのボートを見ると、1~4号艇(永井、福田、村岡賢人、豊田健士郎)はプロペラが着いたまま。調整を始めた様子もない。宮之原輝紀、今泉友吾はモーターを装着もしていない。2R発売中に今泉はモーターを装着。検査を受けると同時に「優勝戦メンバーは集合」のアナウンスがかかって、集合場所に向かった。

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 1Rを装着場のモニターで見ていたら、宮之原輝紀が隣に並んだ。「また一緒になったらよろしくお願いします」と宮之原。いやいや、こちらこそ。「黒須田さん、SGとかしかピットには来ないんですよね」。そうなんです。GⅠも回っていると思われている方も多いんですが、実際は圧倒的に編集部でシコシコと地味な作業をしているほうが多いんです。……ん? そうか、この会話はようするに「必ずSGに行きます」という宮之原の宣言ではないか。今日勝てば行けるんだけどね。SGを走る未来を疑いもしない21歳の若者、まったくもって大物の資質あり、だ。

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 村岡賢人、豊田健士郎は優出インタビューへ向かう集合場所でちらりと姿を見ただけだった。ひとまずリラックスしている様子、としかお伝えできない。すみません。現在も強い風が吹いているが、優勝戦も強風荒れ水面でのレースになるかもしれない。ケガのないよう、そして悔いのないよう、奮闘を!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)