BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――安定板

 優勝戦組(あるいは準優組)はゆったりとした動き出し、ということをよくここに書いたりするわけだが、レース場に到着後、まず試運転をして、それからボートをあげてゆったりとした時間に入る、ということが多いというのが正確なところ(朝にスタート特訓が設けられることもある)。気象等が前日と変わることも少なくないので、まず朝乗ってみて感触を確かめるわけだ。
 今日は、その後もさらに乗り込む優勝戦組も。というのは、優勝戦の6選手のみ、安定板が装着されているのだ。優勝戦の時間帯は強風が吹くという予報。これを書いている時点では10~12mという予報が出ているサイトもある。ピット内の寒暖計を見ると、気圧が1000hPaを割り込むという急降下。予報の通り荒れ水面になりそうな気配なのである。
 ということで、優勝戦の選手たちは天候の変化を見越して安定板装着で調整をしているというわけだ。急遽装着となって調整が不十分になることを避ける配慮であろう。現時点では風がそこまで強くないので装着されていないが(なので特別選抜組はまだ装着してません)、やはり優勝戦には悔いのない調整で臨んでほしいですよね。1号艇の吉川元浩は、2R発売中まで試運転をしていたが、気配の変化をある程度は感じ取れたことだろう(あるいは変わらず良好の可能性も!)。
 おっと、たった今、「6Rスタート展示より安定板装着」の連絡が入りました。ということは優勝戦も装着は確定的ということになるだろう。

 普段ならボートを係留所につけて調整と試運転を早くからしている毒島誠は、珍しくいったんボートを引き上げている。そしてプロペラ調整に没頭。昨日とは状況が変わったので、まずは調整に専念しようということか。また、5R発売中に公開インタビューが行なわれるので、本格的に乗り込むのはその後ということになるか。

 桐生順平はボートごと整備室に持ち込んでの調整を行なっていたが、2R発売中には切り上げてボートを装着場に移動した。その後は調整作業を行なっていなかったが、これも公開インタビュー後の調整と試運転を見据えてのことか。

 平本真之はゲージの片づけに取り掛かっており、こちらも本格的な調整はおそらく公開インタビュー後。というか、土屋智則も宮之原輝紀も3R発売中あたりまでは目立った動きを見せていないから、忙しく動き始めるのはやはり中盤の時間帯ということになるのだろう。

 宮之原とは少し話せたが、SG初優出に緊張している様子はない。もっとも、レース直前になればそうはいかないだろうが、現在のところは初めてのSG優勝戦の日を平常心で過ごせているようだ。

 土屋は、今節初めて、グランプリのレーシングスーツを着用! そのスーツをゲットした要因は、1年前のここを優勝したことである。自身をグランプリ戦士へと導いたクラシックというレース。思い入れのある大会、その優勝戦にとっておきのスーツを身に着けた。連覇への気合と見た!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)