BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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桐生WチャレカTOPICS 3日目②

王者も幸哉も崖っぷち!!

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 賞金ランク19位。ただでさえGP土俵際の松井繁が、今日の7Rでさらなる崖っぷちに立たされた。昨日に続く6着。しかも、その負けっぷりがあまりにもよろしくない。同朋の石野貴之が2コースからF直後のイン柳沢一を一撃のジカまくり。柳沢がソコソコ艇を併せに行ったから、3コース松井にとっては絶好のマーク差しチャンスだった。
 だがしかし、その差しハンドルは柳沢にブロックされる形で不発に。さらに外3艇にも追い抜かれてあれよあれよと最後方に置き去りにされた。初日から2266着で予選勝率は4・50まで後退。準優ボーダーを5・00前後とするなら明日の2走でまだまだ挽回は可能だが、この悪い流れを断ち切ることができるのか??

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 続く8Rで王者よりもさらに準優ボーダーが遠のいたのが、賞金ランク18位の原田幸哉だ。準優&GP勝負駆けの6号艇。もちろん前付けでコースの利を得ようとしたが5コース止まり。内5艇が横並びで100mを切る起こしになったところを、単騎6コースに構えた永井彪也が伸びなりの絞めまくりで幸哉に冷水を浴びせた。なす術なく6着惨敗。明日の幸哉も2走とは言え、6336着での3・50は背筋が寒すぎる。勝負駆けに失敗しようものなら、生きた心地のしない週末を過ごすことになるだろう。
 で、幸哉の当面の目標である賞金ランク17位の茅原悠紀は、王者が這った7Rでしっかり石野に連動して悠々2着ゲット。初日から3332着と手堅くまとめ、最低ノルマの準優が眼前まで近づいた。僅差で賞金17位を争うふたりの対決は、今日もまた茅原のTKO勝ちとお伝えしておこう。

形勢互角?

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 遠藤エミvs守屋美穂。徳山クイクラの初戦1号艇を巡る女子賞金2位争いは、大接戦のままシリーズ前半を終えた。まずは今日の1Rで遠藤エミが3コースからまくって圧勝。1着賞金のみならず、昨日まで④5着と低迷していた遠藤にとってこの10点はでかい。1R終了時点で予選7位まで浮上し、同5位の守屋ににじり寄った。

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 後半9Rは②守屋vs④遠藤の直接対決だ。実戦は5コースからまくった平高奈菜が1マークで転覆。荒れた展開になったが、結果としては日高が逃げて守屋、遠藤が追随しての人気決着となった。現時点で賞金より重要な予選ランキングは3位・守屋(7・50)、7位・遠藤(6・25)。残り2日の予選でともに優出できるか、どちらか、またはふたり揃って脱落するのか。その相互関係で、今は約13万円の賞金差が大きく開く可能性もあるし、このまま最終決戦まで持ち込まれる可能性もある。

今日のチヒロ

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 今日の第10RもSGレーサーとの死闘になった。しかも、1着争いだ。レースの展開を作ったのは4カドの稲田浩二。コンマ07の踏み込みから、伸びなり絞め込んでスロー3艇を駆逐した。さすがのイナダッシュ。この猛攻撃に5コースからぴったり連動したのが千広だった。スタートは絶品トップのコンマ05! 稲田の航跡を外からなぞるような弧を描いて、まくり差し一閃。2コースの馬場貴也が内からもたれるように抵抗したが、迷いのないスピードターンで振り払う。そのまま稲田の内に舳先を突っ込んで、今度は6コースから最内を差し抜けた魚谷智之との一騎打ちに持ち込んだ。
 まだ観戦していない方は、是非ともリプレイでご覧いただきたい。1周2マーク、2周1マーク、2周2マークともに、千広の差しハンドルは的確に魚谷の内フトコロをえぐり込んでいた。どのターンも魚谷のそれよりシャープに見えた。が、そこから先は完全なパワー差。ターン出口から押して行くレース足が明らかに劣っていた。舳先を入れては抜かれ、入れては抜かれの連続で、ついに3周1マークで千広50号機は力尽きた。それにしてもの素晴らしい猛追。明らかに中堅レベルの足色で、昨日からバッチリ仕上がった魚谷をギリギリまで追いつめたボートチェイスは息を呑むほどのド迫力だった。

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 この8点加算で節間6・00=13位まで浮上した千広の明日は、6R6号艇の一発勝負。ボーダー5・00とするなら完走当確の域に達したのだが、ボーダー変動の可能性と「6号艇からただ参加するだけの準優」にならないためにも、さらなるポイントの上積みを目指してもらいたい。
 あ、特設コーナーの性格上、千広ばかり褒めちぎってしまったが、昨日は5コースから突き抜けて583倍&今日はアウト6コースから激差しで1776倍!!!! と連日ウルトラ万舟をブチかました魚谷に拍手、拍手!

明日の見どころ
★2R…今日に続いて④松井⑤茅原の横並びマッチメイク。もはやガチで後がない王者がどこまでシャカリキ攻め込むか。マークする茅原がどんな立ち回りを見せるか。

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★3R…劣勢パワーで予選3位まで持ち上げた毒島の6号艇。SG3連覇へ試金石の一戦だ。崖っぷち幸哉が暴れるかも?
★7R…6号艇・松井の最終決戦!! 前半の成績を含みにピットアウトからどこまで攻めるのか!?
★9R…②大瀧vs④香川の対決だが、焦点は香川がピンラッシュで選抜に乗り込めるか。ここで大敗するようならクイクラ入りが絶望的に。

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★10R…3日目まで予選トップの石野が6号艇で守り切れるのか。崖っぷち幸哉が暴れるかも??(笑)
※明日はこれら勝負駆けの動向や速報を、できる限りリアルタイムに近い形でアップする予定です。
(photos/シギー中尾、text/畠山)