ドリーム戦は松尾拓がまくり差しで快勝！ 艇団を突き抜けたとき、ピットには「ヒョォゥ～～」という野太い歓声があがっている。たしかに見事なまくり差し！ ルーキーズのエースが、大黒柱らしいレースで女子トップどころを粉砕した。
ところが、バックで２番手を争っていたはずの豊田健士郎がどんどんと着を落としていく。さらに中村泰平は６番手でなすすべなし。豊田はついに５番手まで下がって、このレースのポイントは２～４着に入ったレディースがモノにすることとなった。さすがに豊田は悔しそうに引きつり気味の苦笑いを漏らす。まあ、団体戦うんぬんより、ずり下がるような格好になったことへの悔恨が大きかったか。
１ポイント獲得して先輩の貫録を見せたレディースだが、やはり長嶋万記は笑えない。日高逸子と熾烈な３番手争いを演じ、最後は写真判定にまで持ち込んだが僅差４着。この二人が豊田を追い抜いたから団体ポイントを得たわけだが、その喜びは少しも見えなかった。ひとり遅れて控室に戻る際は力が抜けたような表情。団体戦ではあるが、まず個人の勝負があって、そこで一喜一憂するのである。
だから、今日のレース後に本体整備をしていた池田紫乃も、紅組に迷惑をかけたくないとかよりもまず、自分の勝利のためのパワーアップをはかったものだ。やはり今日の１号艇２着は物足りなかったのだろう。池田と言えば、クイーンズクライマックスシリーズで超抜に仕上げたことが記憶に新しい。この整備であの足を引き出せるか!? 明日からも注目したい。
今日のところは、まだ初日ということもあってだろう、ピットに団体戦の雰囲気はまだ希薄に思えた。これは過去３回も同様であって、それぞれのポイント状況によって味方の着順が気になってくるし、団体戦の機運も高まってくる。初日を終わって、紅組が６対２でリード！ これは過去３回にはなかった、レディースチームの大差優勢である。これを受けて、明日白組が巻き返しをはかるのか。紅組がさらにリードを広げるべく気合を込めるのか。ちなみに１着は白組のほうが１つ多い。わが信州の星・金児隆太も７Ｒを得意のまくりで快勝！ 笑顔を見せてくれました。白組としては、いかに着をまとめられるか、ということになるだろうか。
たとえば、開会式で見事なスノボライディングを見せてくれた外崎悟。今日は３着２本にまとめている。ルーキーズでは年長の彼は明日５号艇、その貫録でしっかりと波に乗って上位を死守したい。明日は３号艇となる井本昌也は、足がいいだけにきっちり上位でゴールしたいところだろう。１号艇が松尾だし。
レディースは、内枠時に結果を残して差をつけたまま３日目に突入したいところ。足は悪くなさそうな渡邉優美が明日１号艇。必勝のイン戦となるだろう。
明日以降、日増しに高まっていくだろう団体戦ムード。我々もそのゆくえを熱く見守りましょう！（黒須田）
