BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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荒水面で大忙しの2日目前半ピット

 朝9時30分にボートレース津に到着すると、水面は朝特訓前の試運転の真っ最中。水面に出ている選手を確認すると、中村泰平、富澤祐作、井本昌也、山川雄大、大塚康雅、金児隆太……。金児を除くと主に前半2Rと4Rの出場選手たち。団体戦が行なわれる前の予選に出場するルーキーズである。

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 中村泰平は今がまさに伸び盛りの一人。昨年は優出8回。現在はA2級にいるが、昨年11月以降の勝率は6.46をマークしており、来期のA1級も視野に入っている。初日ドリーム戦は6着に敗れてしまったが、本日以降の巻き返しを期待したい。

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 富澤祐作はイン戦での安定感に欠け、いままでA級に上がった経験がない選手。しかしながら、2コースよりも外での一発が常に期待できる選手でもある。B級に在籍しながら、昨年の2コース1着率23%というのは、誇っていい数字だ。今節のモーターは2連対率26%ながら、前節には優出を果たしている。どこかで一発あるかもしれないぞ。

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 その富澤と熱心に足合わせをしていたのが、同支部同期の金児隆太。3月発売のBOATBoyで特集する予定なのだが、ボートレーサーはいつでも練習ができるわけではない。ベテランの女子の姿を見ず、若手ばかりが水面に出ているというのは、自分の腕を磨くという意味合いもあるのだろう。

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 朝特訓が終了して。本日のオープニングカード。制したのは浜田亜理沙だ。「さあこれから」というときにF2になるというリズムの悪さがあったが、昨年9月に復帰してからFはまだなし。前節の江戸川では優勝戦にも乗った。現在はB1級にいるが、かつては勝率7点A1級を張った腕のあるレーサー。今節はまだまだイケそう。ピットに戻ってきたときも嬉しそうな顔をみせていた。

 1R終了時に安定板の装着が発表されると、ピットは大忙し。2R発売中の15分程度のわずかな時間に、安定板装着の手応えを確かめるため、選手が水面に出るわ出るわ。具体的に水面名前をあげると、長嶋、小野、水野、西村、花本、大瀧、吉川、板橋、中村泰、淺田、大塚、前田、廣瀬、佐藤、外崎……。

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 なかでも水面を何周もして感触を確かめていたのが板橋侑我。デビュー当初から将来を嘱望されていた逸材である。早くに勝率5点台をマークした後、なかなか6点を突破できずにいる。ここをスプリングボードに飛躍を遂げてもらいたい。

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 試運転ラッシュが終わるとすぐに2Rが発走。勝ったのは6コースからド派手なまくりを決めた福田翔吾である。コンマ25とはいえ、他艇を1艇身近く出し抜くトップスタートから、エンジンパワーでまくり切った。ピットに戻って来た福田は、笑顔ではなく、なんだか一仕事やり切った表情をしていた。

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 逆に福田にバックで抵抗するも、イン逃げに失敗したのは同じ大阪支部の先輩の井上忠政。スタ展ではコンマ19まで踏み込めていたが、本番はコンマ37。ピットの井上は苦い顔をしていた。

 安定板装着が決まったように、本日の津はかなりの強風。しかもこれから風が強くなるという。なかなか大変な状況ではあるが、ルーキーズたちにとっては、かならずいい経験になるはず。団体戦も好レースを期待しているぞ!

(TEXT姫園 PHOTO黒須田)