BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――暑い!

 暑い。晴れて気温上昇、さらに湿度が高い。ようするに蒸し暑い。ピットに立っているだけで、じんわりと汗がにじむ。ハゲ頭を触ってみると、しっかりと濡れているのである。うむ、暑い。こうなると、屋外のプロペラ調整所で叩いている選手たちには感心すると同時に、心配にもなってしまうのである。こちとら立っているだけで汗をかいているのに、選手たちは必死にハンマーを打ち下ろしている。しかも、すぐに試運転に出ようという選手は長袖のシャツを着用しているのだ。ほんと、熱中症には十分に注意してほしい! 

 そんな暑さのなか、菊地孝平が元気いっぱい! ペラ調整に電気一式部分の整備にと精力的に動き、選手仲間に声をかけられれば大きな声で反応する。篠崎仁志との会話も、少し離れているこちらにも丸わかりなくらい、声に張りがある。あ、内容はチンプンカンプンでした。専門的すぎて。我々報道陣の質問に答えるときには、素人であるこちらにもわかるように、もちろんファンにもわかりやすいように、言葉を選び噛み砕いて、話しているということだ。で、返す刀でこちらに向かって「いつもBOATBoyありがとうございまーすっ!」。かつてエッセイを連載してくれていたので、今でも毎月献本しているのです。こちらこそありがとうございますっ!

 磯部誠にも声をかけられた。「期待に応えられずにすみませんっ!」。僕と畠山が毎日18時から配信している『展望BOATBoy』。2日目、畠山が11Rで磯部を本命にしていたのを、おそらく見たものと思われる(JLCでも展望番組として放映されています)。いやいや、5号艇2着は本人的には悪くない着順のはず。畠山の舟券が外れたからって、気にしないでくださいよ。今日もまた、11R6号艇の磯部を本命にしている畠山。もし見てたとしても気にせずに、自分のレースに徹してくださいね。

 さて 1R、3コースまくり差しで1マーク先頭に抜け出しながら、丸野一樹は痛恨の勇み足となってしまった。レース後はさすがに表情はカタく、落胆ぶりが感じられた。明らかに足が上向いているように見えただけに、痛いフライング。実際、今日は仕上がりが良く、入るだろうという感覚だったのに思ったより前に進んでいた、と丸野は言う。向かい風が強い分を計算に入れてもハミ出していたのだから、実に惜しいFだったというわけだ。不幸中の幸いは、F休みがSGにかぶらない時期だったことか。切り替えて、今日の後半も明日からの3日間も、できる限りの健闘を期待しよう。

 1着となったのは萩原秀人だったが、Fがあっての首位浮上ということもあって、さすがに複雑な表情のレース後である。着替えを終えた後に装着場で丸野と顔を合わせると、気遣う様子も見せていた。それでも1着は1着! 丸野の分も奮闘を!

 2Rは1着=柳沢一、2着=中野次郎。86期ワンツー! 同期での上位独占ということで、レース後は絡みがあるかと思って注目していたのだが……見える範囲では特にありませんでした(笑)。そうそうこちらの期待通りの光景が見られるわけではありませんよね。まあ、言葉を交わさなくてもわかり合えるものがある、それが同期、ということにしておきます。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)