BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――初日のような慌ただしさ

 天候が変わって、夏の日差しが注ぐ尼崎水面。昨日の朝は突然の豪雨があって、選手たちもバタバタとボートを陸にあげたりもしていたこともあって、動きは比較的少なかった。だからだろう、今朝はまるで初日のような慌ただしさだ。試運転に励む選手が多数見られ、ピットのあちこちで足合わせを行なった選手同士が会話を交わしている。写真は山田祐也と椎名豊。伸びる2号機と合わせた山田、手応えはどうだったのだろう。

 石野貴之と坪井康晴も足合わせ。坪井は三島が唯一S評価を下した28号機を手にしたのだが、初日は振るわず。石野も三島十傑に入るモーターを引いて、初日は好気配を見せていた。坪井はもちろん調整にも忙しいわけだが、この足合わせで立て直すきっかけを掴めただろうか。

 佐藤翼と深谷知博も足合わせを行なっており、あれ、翼の表情がなんか冴えないですね。足合わせの感触によるものか、昨日よりも上昇している気温の不快さによるものか。

 で、多くの選手が試運転、足合わせを行なっているため、試運転用の係留所は満艇状態。さあ試運転に出ようと、ボートを下ろそうとした上野真之介が、係留所の様子を見てピタリと足を止めた。空いている係留所がない!? 上野はピット内をあっち行ったりこっち行ったり、係留所の様子を確認する。うーん、やっぱり空いてないか……あ、空いてた! いちばん隅っこに1艇分だけ空きがあるのを見つけて、上野はほっと一安心。急いでボートを着水して、その係留所へと向かうのだった。

 で、その後は遠藤エミ、前田将太と3人で同期トークを交わしていたので、おまけに貼っておきます。4502、4503、4504と登番のきれいに1番違いの3人であります。

 整備室では、瓜生正義が本体整備。昨日は2そうしてともに舟券絡みだが、今日は12R1回乗りで時間もあるので、本体に手をつけたのだろう。ということは、点検程度という可能性もあるな。直前情報には注意したい。

 試運転をしていた船岡洋一郎がボートを陸に上げて、すぐさまモーターを外すシーンがあった。試運転中に気になるところがあったのだろう。整備室を覗くと、柱の死角になっていたため、整備の内容はわからなかったが、数十分で終えてふたたびモーターを装着している。シャフトの高さを変えたとか、キャリアボデーを交換したとか、そのあたりだったと思われる。

 まったく同じ動きを見せたのが、辻栄蔵。広島支部のふたりが、試運転→モーター外して整備室へ→数十分で再装着という経過をたどっていたのだった。辻が装着した後、船岡と話し合う場面も。似たような症状があったのかな?

 さて、1Rでは福来剛が2マークで選手責任の転覆。平本真之が巻き込まれるかたちでエンスト失格となっている(福来は不良航法もとられた)。ピットには選手負傷のアナウンスが流れたので、福来の身が案じられたのだが、レスキューで戻ってきた福来はピンピンしており、むしろ平本のほうがダメージを受けている様子だった。ただ、平本はその後ピット内を軽快な足取りで走り回っており、そこまで大きなダメージではなかった様子。いずれにしても大事故にならなくてよかった。選手の皆さん、事故にはくれぐれも気を付けて!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)