天候一変。今節は気象条件がコロコロ変わる日々で、選手たちも調整に苦心した。最終日も、一般戦組の選手たちは早くから精力的に動き、最後まで万全で戦えるよう、奮闘している。優勝戦組は、といえば、エース機・近江翔吾はゆったりと過ごしている様子だ。もちろん、出番がまだまだ先だということもある。また、あれだけのパワー機は、実は天候にあまり左右されないというケースも少なくない。近江曰く、22号機は天候が崩れて回転が上がらなくなっても、他のモーターよりもパワーダウンの幅が少ないから、相対的にむしろ強めになったりするのだそうだ。今日は回転が上がりやすい気候になってはいるが、ならばより調整がしやすい22号機。しばらくは様子見の時間帯ということになるのだろう。
中村日向も機力的には不安なし。序盤の時間帯には、エンジン吊りで姿を見るのみで、ということは本格的な調整はもう少し先ということになりそうだ。中村のそばには、同期の中亮太がピタリ。すでにGⅠの優勝戦を経験している中村だが、同期が隣でワイワイと盛り立ててくれるのは心強いことに違いない。写真は、カメラを向けたら立ち止まってポーズをとってくれたもの。まあ、記念写真みたいなものですね。
末永和也も目立つような動きを見せているわけではないが、整備室に入っていく姿を目撃したので、ペラにゲージを当てて確認するくらいはしているかも。多摩川の整備室は外から覗き込むだけでは作業内容が見えにくいんですよね。緊張感がどうこうも正直わからなかったが、表情は精悍である。イケメンですな。
羽野直也は2R発売中にボートを水面に下ろした。ただし1周しただけであがってきており、天候が変わったことで気配がどう変わったかを確認した程度か。優勝戦メンバーではやや弱めの足色と見えるだけに、調整が急がれるということか。
上條暢嵩はかなり早くからペラ室にこもっており、大きく叩いたかどうかを見ることはできなかったが、やはりパワーの上積みが欲しいところか。3R発売中にペラを装着。控室のほうへ向かったので、試運転の準備と思われる。
仲谷颯仁は、エンジン吊りで姿を見たのみ。ペラもモーターに装着されていたし、まだ調整を始めている様子は見えなかった。外枠勢では比較的余裕ということか。というか、実績上位の外枠勢は、動きの大小はともなく、実に落ち着いたたたずまいであります。内枠勢が浮足立っているというわけではないが、その自然体ぶりに戦ってきた舞台というものを実感するのである。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)