BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

ゆったりと時が進む最終日前半のピットから

●優勝戦組はゆったり

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 12R優勝戦に出走するメンバーは、わりとゆったりと動いているようだった。今節はペラ室にこもる姿を日々見かけてきた吉川貴仁も、今日はマイペースの作業といった雰囲気で、控室のほうから姿をあらわす場面も少なくなかった。また、1号艇の上田龍星はひとまずエンジン吊りで姿を見かけたのみだった。

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 白組勢では、片岡大地がペラの微調整を行なっている姿があったが、やはりペラ室にこもりきりという感じではなく、帰郷の荷造りに取り掛かっている場面も。

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 長嶋万記、三浦永理もペラ調整を行なっていたが、6Rの段階ではまだ水面に出ていく雰囲気ではなかった。ともに気温に合わせての微調整といったところか。ちなみに、昨日よりはやや気温が下がっている感じだ。

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 ただひとり水面にいたのは田口節子だ。5R発売中、6R発売中と試運転を行なっていたのだ。6R発売中には向井美鈴と足合わせ。係留所で話し込む様子も見られた。その後はペラ室にも向かっており、精力的に動いていたと言える。
●団体戦、佳境!

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 6R、5号艇の藤崎小百合と6号艇の海野ゆかりがバックで上位に抜け出してきたとき、選手食堂のほうから拍手が聞こえてきている。ここは白組がリードする展開で、6Rは内枠が白組勢。枠番的には不利だった紅組が、外枠からまとめて上位をうかがってポイント獲得を予感させたのだから、拍手の主はレディースの誰かだろう(拍手している姿はピットからは見えず)。

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 もっとも、エンジン吊りの際にレディース勢が盛り上がるということはなかった。エンジン吊りは男女の隔てなく行なわれるから、結果1着だった藤崎を出迎えるなかにも白組勢の姿がある。そこで女子だけはしゃいでみせる、といったシーンは起こりにくいのである。きっと控室では殊勲の藤崎と海野を称えているのだろうけど。
●嬉しいけど

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 5Rは岩崎芳美がまくり差しで快勝。たまたますれ違った岩崎にお見事と声をかけると「決まりましたね~。めっちゃ嬉しい」と笑顔を見せてくれた。ただ、めっちゃ嬉しいというわりには、笑顔はそこまで深くはなかった。この5R、レディースの他の2人がゴンロクとなってしまって、ポイントは白組に奪われているのだ。岩崎もそれが少し引っかかったか。やっぱり団体戦、佳境!
●最終日

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 前検から数えれば、7日間のシリーズが幕を閉じる日。というわけで、すべてのレースを終えた選手たちはモーター返納を行なう。宮島では、ピットの水面際で真水をモーターにかけて海水を洗い流し、塩抜きをし、さらにウエス(布切れ)で水分を拭き取る、という一連の作業のあと、整備室にモーターを運び込んで返納検査となる。ピットの隅には真水の水槽があって、かつてはここでモーターを始動させて塩抜きしていた。海水のレース場には必ず水槽はあるのだが、現在ではどこも使われてはいないようだ。
 この作業はもちろん、男女の隔てなし。エンジン吊り同様、総出でテキパキと作業は行なわれていく。というわけで、レースをすべて終えた皆様、お疲れ様でした!
(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)