BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――ダービー開幕!

 地元でSG初出場を果たした本多宏和が、オープニングで見事に水神祭! 初日1R1号艇、というのはまさに地元の期待が込められた番組編成だったと思われるが、それに応えてみせたというわけだ。それなりのプレッシャーもあっただろう本多は、しっかりと逃げ切って安堵の笑顔。地元勢にも笑顔が広がっていた。水神祭は3R発売中に行なわれたので、後ほどお伝えします!

 2Rでは福来剛がこれも逃げ切り。ただし、こちらは淡々としたレース後。1マークでは土屋智則が転覆しており、喜びをあらわにするというわけにもいかなかっただろう。出迎えた東京勢や関東勢も、粛々とエンジン吊りをこなしている。

 その土屋は、自力で、苦笑いしながらレスキューを降りており、身体は無事のようだ。今日は8Rにも出走があり、急いで転覆整備に取り掛かる。その8Rは1号艇。最悪の発信を巻き返すことができるか。

 整備室では、桐生順平が本体整備を行なっていた。前検後の記者会見で、「このままでは100%まくられる」と手応えの悪さを嘆いており、本体整備をほのめかしてもいた。桐生は本体よりはペラを中心に調整を行なうタイプだから、これはある種の非常事態。ドリーム戦までは時間があるだけに、思い切った整備に手をつけたという面もあるだろう。どこまで立て直してくるかに注目したい。

 ドリーム組では、やはり地元の池田浩二と磯部誠に闘志のようなものを感じずにはいられない。池田も早くから調整を行なっており、2R発売中には着水の準備を始めていた。その後はプロペラ室に入ったようで、本多の水神祭にはダッシュで駆け付けている。

 磯部は2R発売中には水面に下りた。やはり早い時間帯から調整に明け暮れており、「夢にまで見た地元SG」と開会式で語った、その言葉通りの気合を見せていると言っていいだろう。もともと大外も苦にしないだけに、6号艇でも侮るわけにはいかないだろう。

 試運転を眺めていたら、篠崎元志と篠崎仁志が足合わせ! まあ、実際には別に珍しいこととは言えないわけだが、やはり目撃するとテンションが上がりますね。ボートを係留所につけた仁志は、いったんボートを陸に上げた元志のもとに駆け付けて、お互いの感触を話し合った。それ自体は誰であろうと足合わせ後に必ず見られる光景だが、兄弟だからこそ、気兼ねすることなく、本音中の本音で会話が交わせるはず。兄にとっても、弟にとっても、そこに揃い踏みすることが大きな武器なのだと改めて実感した次第だ。今年はふたりとも賞金ランクは18位よりもまあまあ下にいる。ここらで揃って猛チャージをかけたいところだ。(黒須田)