BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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ちょっと静かな準決勝日序盤のピット!

 初日の1回戦はもちろん、昨日の準々決勝戦を走るメンバーでも2回乗りの選手が存在していたので、早い時間帯から勝ち上がりを目指す選手たちも精力的な動きを見せていたわけだが、今日の準決勝戦組はみな1回乗りなので、序盤の時間帯にピットや水面で姿を見かけるのは圧倒的にその12人以外、であった。今節は1月とは思えないほど温暖な毎日、陽のある時間帯はなおさら暖かい。夜になって冷えた時間帯を走る準決勝組は動き出しが遅くなっても当然、ではある。
 そんななかで、石野貴之が懸命に試運転をしている。今日、選手がピットに到着後、水面に一番乗りで出たのも石野。昨日のレース後にキャリアボデーを交換または調整している姿があったわけだが、さっそくその感触を試したということだろう。その後も試運転を続けたわけで、大きな動きを見せない準優組がほとんどだった序盤の時間帯に、かなり異質な行動だったわけである。昨日残しているコメントもやや弱気であり、1号艇といっても決して確信があるわけではないのだろう。

 準決勝組で水面にボートがあったのは、あと深谷知博。整備室やプロペラ室を何度も出入りする姿もあって、必死に調整を進めている。深谷の相棒67号機は前節のミッドナイトでも素晴らしい動きを見せていたし、評価の高いモーター。しかしここまでパワーを引き出し切っているという印象はなく、深谷自身も歯痒い部分があるだろう。5号艇となった準決勝。外枠からの勝ち上がりを期して、しっかり合わせ切ろうと早くから調整に腐心しているというわけだ。

 あとの10人は、マイペースな動きの序盤戦である。ほぼプロペラ室にこもりきりの馬場貴也。茅原悠紀も何度かペラ室を出入り。井口佳典もペラ室で見かけた。あるタイミングでは、ペラ室がほかに桐生順平、毒島誠。全員がゴールデンレーサーのレーシングスーツ着用というキラキラした光景に出くわしたりもした。

 片岡雅裕、羽野直也、土屋智則あたりはエンジン吊りで見かけた程度。松井繁もほぼ同様だが、一度だけペラ室にいるのを確認している。

 関浩哉は3R発売中にプロペラを装着していた。4R発売中にいったん記者席に戻ってこれを書き始めたのだが、おそらくその頃には着水していたのではないかと想像される。

 2Rで吉田裕平が転覆。幸いにも身体は無事そうだったが、なにしろ7Rに2走目が控えており、仲間が転覆整備を全力でヘルプしている。そのなかに、準決勝組の平本真之の姿もあった。整備が終盤に差し掛かるとボートを整備室に運び込んだり、作業に必要な工具を持ってきたりとなかなかの献身ぶりなのであった。
 といった具合に、どちらかといえばかなり静かな部類の序盤戦ピットでありました。現在、西日が大きく傾いている大村。そろそろ準決勝12人の動きも活発化しそうである。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)