『ニューヒーロー誕生率=57%!』
BOATBoy編集スタッフのM君が弾き出した数字だ。より詳しく書くと、過去の戸田クラシックは7回あって、SG初優勝を遂げた選手が4人。で、クラシックに限らずとも、過去20回の戸田SGのうち水神祭は11回!! どっちにしても、戸田でSGが開催されると半分以上の確率でニュースターが誕生するわけだ(興味のある方は、すぐにでも絶賛発売中の『BOATBoy』4月号を買ってくださいw)。
そして昨日、57%という数字をぼんやり頭に描きながらモーター抽選結果を見たらば、「うむむむ」と唸ってしまった。信頼度抜群の三島敬一郎十傑を引き当てた年代に、極端な偏りが見られたのだ。ざっと分類しておこう。
★1班~6班(全36人)=3基・配分率8%
濱野谷憲吾41号機・吉川元浩36号機・寺田祥22号機
★7班~9班(全16人)=7基・配分率44%
浜田亜理沙16号機・大上卓人64号機・上條暢嵩30号機・山崎郡42号機・新開航8号機・板橋侑我18号機・宮之原輝紀40号機
6班までのベテランが三島十傑を引き当てた確率は12分の1。一方、7班以降の若手のそれは16分の7。ニュースター率57%という過去の戸田実績が、妙に信ぴょう性を持たせる抽選結果ではあったな。
ちなみに、7~9班の若手16人の中で椎名豊と羽野直也はSG覇者(1班ドリーム組の磯部誠も)だから、実質的なニュースター候補は14人。その面々をつらつら眺め、今節の機力も含めてSG初優勝の可能性が高いと値踏みしている3人を列挙しておこう。
★新開 航(118期・福岡)
今日の成績&レースっぷりで一目瞭然、私が「V候補」と騒いでも誰も驚かないだろう。2Rはイン受難の戸田水面をモノともしない逃げきり圧勝。今日の1号艇は6勝だったが、その6人の中でいちばん圧倒的な勝ちっぷりだった気がしてならない。
さらなる圧巻は後半11Rだ。5コースから他の5艇を置き去りにするコンマ02突出スタート! コンマ12前後で横並びだった内4艇を瞬く間に呑み込み、2R同様の1マーク決着で一人旅を決め込んだ。もちろん最大の勝因は「スタート勝ち」なのだが、舳先を傾けてからの伸び足も強烈でエース8号機の底力を120%発揮する勝利とも言えるだろう。
明日の新開は【11R6号艇】の試金石。もしもこの不利な枠番を克服して無傷の3連勝
なんてことになれば、“57%”の確率は新開だけで65%くらいまで跳ね上がるだろう(笑)。
★山崎 郡(112期・大阪)
ド派手なロケットスタートを切った新開8号に比べ、郡42号は地味な着順発進となった。1Rは6コースからスタート手前でドカッと放って5着大敗(それでコンマ09だから正解だったかも?)~後半10Rは2コースから差してイン毒島誠を捕まえきれず2着で初日を終えた。
だがしかし、スタート展示や実戦の足色を見た方なら、郡42号機のパワー自体が地味とは無縁だと気づいているだろう。昨日の段階で「スリットパンチ力は新開8号がわずかに上」と評したが、いざ実戦ではコッチの方がより不気味に見えた。おそらく新開がバランス型に調整したためだと思うのだが、伸びーーるフェチの私としては郡42号機にますます惚れ込んだ初日でもあった。明日の郡は【5R4号艇】。4カドからどこまで突出するか、かぶり付きでチェックするとしよう。。
★宮之原輝紀(118期・東京)
新開と同期で、やまと学校では絶対エース的存在だった輝紀。そのターンスピードは時の教官からも絶賛されていたが、今日の7Rもその才能を如何なく発揮した。大外6コースから展開を見据えた全速のまくり差しハンドルで3番手に進出。さらに2マークではやや窮屈な鋭角ターンから寺田祥を捕えきって2着をもぎ取った。1、2マークともサイドを掛け過ぎないターンも絶品だったし、三島敬一郎五席の40号機もその旋回をしっかりサポートする見え方だった。
6号艇2着と好発進を切った輝紀だが、もちろんこの程度の成績で満足するはずもなし。同期のライバルがド派手な連勝を飾っただけに、118期のエリートとしての意地とプライドがさらなる高みを目指すことだろう。明日の輝紀は【5R1号艇】。幸か不幸か、4号艇・郡42号との直接対決! 4カド想定からグングン伸びーーる42号機を迎撃できれば、強力なライバルを後退させつつ、新開の背中ににじり寄るイン逃げになるはずだ。昨日から郡42号と舟券心中を決めている私だが、この東西の若手エース格の対決が楽しみでならない。
他にも今節一番の絶好調男と自認する島村隆幸、評判の高いボートとともに穴を開けそうな定松勇樹などなど、気になる選手も多々いるのだが、それはまた明日以降に!(photos/シギ―中尾、text/畠山)