８～10Ｒでレディースの笑顔３連発！ ８Ｒは３コースからまくり差しを決めた深川麻奈美。まさに一発で決めた鋭いハンドルはお見事の一語だ。出迎えた中川りなにガッツポーズを見せながら、爽快に笑った。
そうそう、レース後ではないのだが、中川が深川に笑顔を向けたシーンもあったのだった。10Ｒ発売中のこと、中川は深川を見つけると、頭上で大きくマルを作ってニッコリ。どうやら調整がうまくいった模様で、中川がそれを報告していたようだった。苦戦が続いていた中川だが、ようやく出口が見えたという笑顔だ。12Ｒはルーキーズに伸びられてまくられ、イン戦を落としたが、明日からの戦いが楽しみだ。
あと、このレース３着の喜多須杏奈。初戦から３連続６着で大苦戦だったが、ようやく３着と舟券絡み。しかし、レース後の表情はまるで明るさが戻っておらず、むしろ疲労感が見えるのだった。３着といっても、自身はスタート後手で、④⑤が外を大回り、差してきた中野仁照は２マークでターンマークに当たって接触して転覆と展開に恵まれたところはあった。決して会心のレースというわけではなかっただろうから、明るくなれないのも当然といったところ。ただ、この３着をリズムアップの契機ととらえ、明日からは反撃を見せてほしいぞ！
９Ｒは大豆生田蒼が４コースからまくり差し快勝。こちらは同支部同期の清埜翔子に両手でサムズアップ！ そして柔らかなスマイルを見せた。今日はかなりの好仕上がりだったようで、前半も４着だったものの見どころのある足色だった。９Ｒの１着自体も嬉しいが、好感触がまた大豆生田のテンションを上げる。明日の勝負駆けも楽しみ！
この９Ｒでは中野孝二が惜しかった。先にまくり差しを放ったのは中野のほうで、インの中山翔太に届いたかと思ったら、さらに内を大豆生田に差されていた。二段まくりはよく聞くが、これは二段まくり差しということになるのか？ ねぎらったルーキーズの仲間に対し、中野は「ふと内を見たら（大豆生田が）来ていてビックリ」というアクションで、その仲間たちの笑いを誘っていた。勝ったと思ったのに、といったところだろう。
10Ｒは中澤宏奈が逃げ切り。今節はとにかく苦戦していた中澤は、ただただ悔しさのなかで過ごしてきたようだ。憂いをすべて取っ払うかのような勝利は、中澤に大きな安堵をもたらしたようだった。やっぱり地元で這ってしまうのは屈辱。この勝利はメンタル的に大きいはずだ。
この10Ｒで惜しかったのは横田海人。４カドからコンマ05の好発を決め、一気にまくっていったものの、中澤に受け止められた。レース前、横田は同支部の先輩である鰐部太空海に「ワニくん、来た！」と声を弾ませて報告しており、調整によって（鰐部のアドバイスがあった？）足が上向いていたようだった。それが実らず、しかも道中もつれて結果は４着。これは残念無念といったところ。
ピットに戻って慰めていたのは清水沙樹。声をかけられて横田は大きなアクションで地団駄を踏んでみせ、笑いを取っていた。今日は清水も似たような負け方をしている。スリットから伸びていったものの、まくり切れなかった。だから気持ちはよくわかるといったところか。横田の場合は、これが決まっていたらデビュー初勝利だった！ 水神祭を逃した悔しさもあったわけで、支部が違う清水先輩の慰めは癒やしになったはずである。
さて、毎日配信しているYouTube「週刊ＢＯＡＴＢｏｙ」では男女１人ずつに連日インタビューを行なっております。今日はルーキーズから津田陸翔が登場。詳しい内容はぜひぜひ配信をご覧いただきたいのだが、ここでもお伝えしたいのは今節、優勝を強く意識して江戸川に来たということだ。というのも、129期勢はこのところ躍進目覚ましく、すでに藤原碧生、長谷川晴哉、青木蓮、西岡顕心が優勝しており、しかもこのところ立て続けにといった感じ。津田もこれに続きたい、いや、彼らには負けたくない！ その思いが高まっているのだ。準優好枠を狙える位置にいる現在、明日の勝負駆けも全身全霊で獲りにいくはずだぞ！（ＰＨＯＴＯ／池上一摩 ＴＥＸＴ／黒須田）
