5R
①前田②渡邉③浜田④上田⑤森高⑥磯部

【レース内容】
トーナメント開幕戦は前田がしっかり逃げきった。F持ちだけにスタートはちょい控えめも、まずまずの伸び返しで1マークを先制。くるり回って龍星、亜理沙らの追撃を振りきった。昨日も少し書いたが、この大会のトーナメント戦はインがバカ強い(過去5大会で1着率83%)。おそらく今節も同じような1マークの光景を何度も何度も目撃することになるだろう。
2着争いは道中で大きく変動した。4カドから的確な差しで2番手をキープしていた龍星に対し、2周1マークで浜田が鮮やかすぎる小回りターンで大逆転! 慌てた龍星がバランスを崩している間に、地元の若きエース磯部誠がこれまた大逆転の3番手に浮上した。龍星は森高にも抜かれて5着に沈んだが、ここは浜田の超ファインプレーを絶賛すべきだろう。この女傑、どこまで強くなるつもりだろうか。

【独断パワー評価】
SGウィナーほやほや絶好調ムードの前田だが、相棒14号機の実戦足は平凡な印象だ。伸び返しは「まずまず」だったし、1マークの舟の返りも出口からの押し足も「悪くはないけど」っぽい見え方だった。勝ちタイムも平凡で、現状は中堅ど真ん中あたりではなかろうか。
逆転の2着をもぎ取った浜田55号機は前検から軽快で、実戦でも非凡なレース足を魅せた。あの2の1の逆転劇は、55号機の回り足も加担した見え方だった。3着の磯部38号機は展開の利もあったが、中堅上位あたりはあるだろうか。猛追する森高22号機の方がやや優勢な見え方ではあったが……。
6R
①河合②三浦③山田④平本⑤岡崎⑥濱野谷

【レース展開】
ここもイン河合が勝ちきったが、決まり手は「抜き」。地元で気合パンパンの平本が3コースからエゲツないまくり差しをブチ込み、バックは④-①隊形に。2マークで大きく外に開いた河合が渾身の差しハンドルをねじ込み、なんとかマウントを取って先頭に躍り出た。
勝ちきれなかった平本だが、後続をぶっちぎって悠々の2着GET。明日もセンター枠から気迫あふれる猛攻を魅せてくれるだろう。逆に3着争いは激戦となり、ギリギリ先着する好調の山コーに対して濱野谷が2周2マークでウルトラ絶妙な切り返しで大逆転! 東都の絶対エースらしい技ありのハンドルで最低ノルマの3着をもぎ取った。準々決勝も外枠からうるさい存在になりそうだ。

【独断パワー評価】
河合25号機vs平本18号機の一騎討ちは迫力満点。特に三島十傑の二席18号機はバックのスリット裏からじわじわ伸びて河合を圧迫。そのあたりが強力な代わりにターン回りはほんの少しだけ河合より甘かったか。何にしてもトータルどっこいのデッドヒートで後続を千切ったから、両者ともに上位と見て良さそうだ。3着の濱野谷4号機はベテランの腕が光った印象だが、5R3着の磯部と同じく中堅上位あたりと見積もっておく。
7R
①土屋②菊地③白井④深谷⑤藤原⑥丸野

【レース内容】
菊地が2コースから鮮やかに差し抜いた。1マークの光景としては、白井のまくりを警戒した土屋が握りすぎ&ターンマーク外しすぎのインモンキー。新概念データの「イン土屋は差され率が高い」をまんま象徴するような1マークでもあった。
早々に②-①隊形が固まり、接戦ムードの3番手争いからあっという間に抜け出したのが白井。1周2マークのまくり差しはまさに真骨頂で、前後左右の選手のポジションを瞬時に察知、予測して狭い間隙を鮮やかに突き抜けた。この男には、1マークがふたつある?

【独断パワー評価】
展開の利がある差し抜けではあったが、菊地56号機のレース足は好感触。特にギリギリ舳先を入れてからグイグイ押した行き足~伸びは土屋32号機とはケタチで、上位のひとつと見て間違いない。菊地もレース後に「ストレートは良さそう、他はまだ満足してないけど」と含みのある表現ながら直線部分には手応えを感じているようだ。
直線の追い比べは明らかに劣勢な土屋だが、2マークの差しで一瞬だけ菊地ににじり寄ったレース足は評価できる。現状のままなら、明日はセンター筋から捌いて2、3着争いに持ち込みそうな出足系パワーだ。
で、その土屋を道中でグイグイ追い回した白井51号機は出足中心に間違いなく上位レベル。三島十傑の第4席に恥じない鬼レベルの実戦足とお伝えしていいだろう。外枠の明日は前付け込み込みで絶対に軽視してはならないゴキゲンパワーだ。
8R
①定松②遠藤③小池④宮地⑤新開⑥細川

【レース内容】
ここは定松がインから豪快に逃げきった。2着も2コースからすんなり差した遠藤で鉄板の①-②決着。スリットから暴れたのは4カドの宮地で、ガツンと覗いたものの絞めきれず、小池を跳ね飛ばしてから切り替えたが前が詰まって何もできなかった。気合が空回りとも言える6着大敗ではあったが、3着条件より明らかにアタマを狙いに行ったあたり、宮地らしい猛攻とも言えるだろう。
3着は5コースから全速でまくり差した新開。遠藤に巧みにブロックされたが、勢い的には2着が十二分にありそうな割り差しだった。

【独断パワー評価】
前検も1R4着もやや頼りない見え方だった定松31号機だが、いざ本番は危なげない圧勝。生来のスピード勝ちだけでなく、パワーアップにも成功したようだ。「1Rはぜんぜん合ってなくて、すみませんでした。このレースの方がかなり良かったです」と本人も納得の表情。ならば、明日の好枠もフツーに連に絡んで不思議じゃないだろう。
2着の遠藤6号機も軽快なレース足だったし、悠々3着を取りきった新開11号はそれ以上のパンチ力を感じさせた。さすが三島十傑の第一席モーター。去年のチャンピオン関と同じく「外枠3連発で連対からアミダ1号艇でV」という下剋上Vがあっても不思議じゃない鬼足、とお伝えしておく。
9R
①関②守田③西山④中澤⑤赤岩⑥裕平

【レース内容】
ここで残念すぎる大波乱。ディフェンディングチャンプの関が防衛戦の第1ラウンド12秒でフライングKO負け。明日からは現役チャンピオン不在のバトルロイヤルとなる。
チルト2度で人気を背負った中澤は5コースから強引にまくったが、2コース守田が握り返してブロック。さらに4コースから差し抜けた赤岩を2マークで捌いた守田が1着を取りきった。2着は赤岩で、3着は道中で中澤を抜き去った西山がギリギリ滑り込んだ。

【独断パワー評価】
病み明けの体力不足ものかわ、守田29号機が乱戦を制したが、正味のパワーは良くて中堅上位までか。それでも中澤ブロックで踏みとどまった回り足~2マークで赤岩を切り裂いた出足は、好枠ならば勝ち負けできるだろう。一方、守田に競り負けて悔しい2着の赤岩48号機だが、大規模な部品交換が功を奏して?レース足が良化した見え方。逆転の3着に浮上した西山5号機は前半1Rから不気味な出足・回り足を垣間見せており、外枠の明日も3着あたりに食い込む可能性はありそうだ。
10R
①茅原②上野③山口④今垣⑤上平⑥坪井

【レース内容】
スタートは今日イチレベルの横一線。4カドのまくり大怪獣・今垣もスリットから伸びる気配がなく、1マークまで横一線のまま人気の茅原がインから押しきった。圧勝ではあったが、唯一外から見せ場を作ったのは山口。得意の3コースまくり差しから一瞬だけ舳先を入れかかったが、出口で押し足を伸ばした茅原に千切り捨てられた。3着は5コースからしぶとく粘り込んだ上平。

【独断パワー評価】
スリット横一線で圧倒的有利な隊形だったが、茅原37号機のレース足は予想以上に力強かった。「出足は強めなんで、先に回ればなんとか……」とのコメント通り、ターン出口から山口を突き放した出足は強め。ただ、スリット~1マークまで他の5艇とまったく同じ足色だったから、行き足~伸びは中堅レベル。【出A・直B】の中堅上位と鑑定しておく。
狙いすましたまくり差しで2着を確保した山口53号機は、全体に欠点のないバランス型と見た。出足系統は茅原より劣勢だったからB+でちんまりまとまった中堅上位かも知れない。3着に粘り込んだ上平39号機は前半3R(2コース2着)でも粘っこい実戦足を見せており、明日の外枠もヒモ穴候補として警戒しておきたい。
11R
①馬場②池田③松井④菅⑤井上⑥島村

【レース内容】
やはり、主役はチルト3度の“ガースー”だった。松井が意地の3カドでブロックを試みたが、まったく歯が立たない。軽々と絶対王者を飛び越え、まんま地元のスーパースター~艇界のスピードスターまで大御所3人を一気にまくりきった。さすがのパンチ力!!
2着はまくられながらもインからしぶとく立ち回った馬場。今朝のステージで「初戦にしていきなりピンチですけど……」と泣きを入れたが、最小限の被害で喰いとどめた。3着は菅まくりにアウトから連動した島村。徳島コンビの息の合ったツープラトン攻撃で1回戦を突破した。

【独断パワー評価】
「今節はすべてチルト3度で行きます」と公言した菅62号機は昨日より狂暴化し、スタートさえ全速・同体ならアウトからでも優勝が狙えるレベルに達した。明日からは純粋なパワー評価より「誰がマークして何コースになるか」「全速スタートが行けそうな水面環境か」など別の側面からチェックすべきだろう。
災難のインコースを2着で乗りきった馬場47号機は、現時点で「悪くはなさそうかも」くらいの曖昧な鑑定しかできていない。なんとなくだが中堅ど真ん中あたりか。むしろ3着・島村の追撃足の方が迫力満点に見えた。明日の外枠も要注意。
12R
①毒島②上條③吉川④寺田⑤野中⑥拡郎

【レース内容】
今日は「ノブの日」だった。前半4Rは6号艇の5コースから強烈なまくり差しで1743倍の立役者に。このレースは2コースから去年のMVP毒島をジカまくりで引き波に沈めた。うーーーん、なんて獰猛なノブ君。もしかしたら「ノブの日」どころか「ノブの大会」、それどころか今年は「ノブの年」になるのかも?? なんて妄想が膨らむくらいインパクト抜群の2走だった。
2着はアウトから伸びなり絞めまくった寺田。さすがにインまで攻めきれなかったが、「枠なり4カドだったら……?」と思わせる猛攻ではあった。でもって3着はジカまくりを浴びながら、すぐに態勢を立て直して追撃した毒島。これまた別の意味でインパクトのある3着だった。

【独断パワー評価】
とんでもない大技2連発を決めたのだから、上條15号機が悪いはずもない。昨日の前検でも良さげなムードを漂わせていたが、上位級と見て良いだろう。2着の寺田35号機はかなり期待に近い伸び足を見せてくれた。明日もセンター枠から、今度はピット離れでズることなくありったけの猛攻を仕掛けてもらいたい。逆に、3着の毒島7号機は外枠からのバナレ飛びを警戒しておきたい。(photos/シギ―中尾、text/畠山)