BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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トライアル2nd 第2戦ダイジェスト


小さくて大きな機力差

11R  並び順
①磯部 誠(愛知)08
②片岡雅裕(香川)10
③池田浩二(愛知)10
⑥茅原悠紀(岡山)09
⑤桐生順平(埼玉)16

 中島孝平が発熱帰郷しての5艇立て。このレースで波乱らしい波乱と言えば、ピットアウト直後の桐生⇔茅原の入れ替わりか。123/65の隊形から4カドの構想が崩れたであろう桐生がやや立ち遅れ、横一線の内4艇はオーソドックスな戦術で1マークを旋回した。スピード&パワーの真っ向勝負。それだけに、4艇のパワー評価が見やすいレースでもあった。

 スリットから1マークまで、わずかに行き足で劣勢だったのは片岡85号機。他の3艇の舳先はほぼ横並びで、まずは磯部が先制してイチ抜け当確。凹んで窮屈な態勢ながら片岡がしっかり小回りの差しハンドルを入れ、池田が全速で握り、茅原が二番差しに構える。

 この1マーク~2マークの攻防でも、やはり劣勢だったのは片岡だったと思う。
 2マークは最内から切り込む感じで握って回った茅原と開いて差した池田が抜け出し、その後もずっと2艇の一騎討ち状態が続いた。

 後方からあの手この手で攻めたてる茅原と、それらを的確なブロックで対処する池田。手に汗握るテイルトゥノーズの攻防は3周1マークで池田が難敵を突き離したが、正味のパワー比較としては茅原66号機の迫力が上回っているように見えた。それに加えて、突出したピット離れは明日も要注意とお伝えしておく。

 私が◎に推した桐生78号機はバナレで叩かれ、スタートで凹み、道中でも後手後手のままシンガリに屈した。先手を取れなかった選手のあるある惨敗パターンで、私はパワー負けとは思っていない。明日の巻き返しに期待しよう。

明日こそは!

12R
①石野貴之(大阪) 06
②峰 竜太(佐賀) 14
③平本真之(愛知) 12
④濱野谷憲吾(東京)10
⑤馬場貴也(滋賀) 15
⑥今垣光太郎(福井)20

 石野×峰の内枠二番勝負・第二局。今度は“先手番”の石野がインからキッチリ押しきり、1勝1敗のタイに戻した。スタートは唯一のゼロ台突出。昨日よりも手前に寄せたであろう88号機の軽快な出足と行き足。

 3コースの平本がえぐり込むような鋭角のまくり差しで詰め寄ったが、ターンの出口で何事もなかったかのように突き離した。強い速い上手い。非の打ちどころのないパーフェクトな完封勝利だった。

 一方、第一局の先手番で圧勝した峰は……前述・平本のモーレツなまくり差しに斬られて6着惨敗!! まさかの旋回モンスターが?と目を疑うような斬られ方ではあったが、それほど平本の切れ味が凄まじかったと見るべきだろう。2コース選手が大敗するときの典型パターンを、峰竜太も食らってしまった。おそらく、パワー不問の6着だったと思っているのだがどうだろう。

 つまり、私が期待した石野vs峰の2局連続のパワー比べは水泡と化したのだが、レース後の枠番抽選でもっとワクワクする事象が発生した。
 石野貴之88号機の4号艇!!!!
 昨日も今日も内枠内コースで生かしきれなかった88号機の鋭角な爪が、ついにベールを脱ぐときがきた。

 4カドかどうかはまだ分からないが、明日の石野はたとえ⑤今垣が前付けに動いても5カドのダッシュを選択するだろう。そのスリット足だけを頭に描いて、明日の調整に時間を費やすだろう。伸びーーるフェチにしてまくりフェチの私は、その脳内レースだけを何度も走らせながら、石野アタマ決め撃ちの舟券を買うつもりだ。(photos/シギ―中尾、text/畠山)