
今日の若松は午前中に雨が降り、その後には風が強く吹いた。レース場に入ると、まず水面が目に入るレイアウトで、多くの選手が波立つ水面に顔をしかめていたものだ。というわけで、今日のスタート特訓とタイム測定は安定板装着。また、それもあってか多くの選手が「重い」「回転が上がらない」とぼやいている。ただでさえ前検日は回転の上がりが悪くなりがちで、そこにもってきて高湿度、安定板だが、重いのも道理というもの。

で、三島10基にランキングされている34号機を引いた西山貴浩はかなり症状がひどいようで、「出足がさっぱり。このままで大敗必至」と顔をしかめた。素性の良さは感じているようだが、まったくレースができそうにないという感触。というわけで、いきなりガンガンとペラを叩いて、調整を進めているのだった。「行き足からその延長までいい状態」という三島の見立てとは、少し違う足色になるかもしれない。

そうした水面&気象状況でも、菅章哉は“自分のセッティング”で前検に臨んだ。モーターを装着したあと、整備室に入っていって、次に出てきたときに手にしていたのはチルトアジャスター。「3度?」「今日は、ですね」。内枠に入ればチルトを下げて枠なりのレースをすることが多い菅。今日は内枠仕様ではなく、外枠仕様を選んだのだ。荒れ水面で大丈夫かと心配もしてしまうが、「今日くらいの風なら大丈夫ですよ」と涼しい顔。跳ねチルトのスペシャリストは少々の風では動じることはないのだ。ただ……前検タイムはトップではないんですね。3度で首位時計を出せなかったのはやや気になるところ。大まくりを期待する向きも多いでしょうが、かなり調整が必要の様子だ。ちなみに明日は1号艇1回乗りです。

若松のモーターは昨年11月25日に初下ろしで、機歴はまだ浅い。ということもあってだろう、早くも本体を割っている選手も見かけられた。まずは新田雄史。44号機は2連対率30.3%だからどちらかといえば低調。安定板うんぬんを差し引いても、本体を割る必要を感じたということだろう。

2連対率31.4%の2号機を引いた山田康二も前検航走後にギヤケース調整を行なうと、次には本体を割っている。

そして、同じテーブルで本体をバラバラにしていたのは峰竜太。引いた9号機は27.3%で、数字通りの手応えだった? 前節、前々節あたりはそれなりに動いていたようにも見えていたのだが……。もっとも最近の峰は、前検日に本体を割るのも珍しいことではない。それくらい好機を手にしてはいないということもあるが、ペラ以外の調整を早い段階では入念に行なっているという印象がある。明日は10R1回乗りとまあまあ時間があるので、前半の時間帯などにも大きな調整を行なう可能性はあるだろう。

あと、ドリーム組の前田将太が会見で「整備してます」とコメント。会見が終わった後に整備室を覗きにいったら(前田は3番手で会見に登場)、すでに整備を終えていた。本体を割って組み直したあとだったのか、それともそこまで大きな整備ではなく点検の段階に移っていたのかは定かではなかったが、前田の本体整備はまあまあ珍しいこと。過去1年で部品交換を行なったのはわずか2節なのだ。ようするに、前検の手応えは一息だったということ。明日もドリーム戦までにがっつり調整する姿が見られるかも。

ドリーム組の会見では、やはり重さを口にする選手がほとんどだったが、雰囲気の良さを感じたのは馬場貴也。決して強気なコメントを口にはしなかったが、素性の良さを感じたようで、穏やかに、にこやかに希望がある旨を語っていたのだ。近畿地区選で予選トップ通過し、準優も逃げ切りながら待機行動違反で賞典除外の憂き目にあった馬場。それを引きずってメンタル的には不安もあるそうだが、「ここでリズムアップしたい」とキッパリ。完全に前向きになれているのはかなり強みになるはずだと思う。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)