BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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TOPICS2日目

1・2コース共和国

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 前年度覇者・菊地孝平がF……などなど、大混戦ムードが漂う今節の大村。明日からさらにヒートアップしそうな気配なので、今日のうちに舟券的な話を書かせてもらうとしよう。

 今節の大村はいつもの「インコース帝国」とは一味違って、「1・2コース共和国」というムードだな。昨日はイン7勝&2コース4勝、今日もイン7勝&2コース3勝。このふたつのコースで全24レース中21勝の荒稼ぎだ。

 

 

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「今節のキーワードは2コースまくりでしょ」

 とは、昨晩の黒須田の見解。確かに、この2日間の2コース選手は差しよりまくりを選ぶ傾向が強い。昨日の成功例は丸岡正典と峰竜太。惜しくも届かなかったが、小野生奈も果敢に握って2着を取りきっている。

 

 

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 今日も黒須田の予言?が現実のものとなった。2Rは6号艇の湯川浩司が2コースに潜り込んでジカまくり一撃、5Rの山崎智也も十八番の強ツケマイでイン平石和男を引き波に沈めた。出力低減モーターは回転が上がりにくいので「2コースで落として回るとその後の出足が苦しい、握って回ったほうが有利」みたいな実戦心理があるのかも? 明日も1R2号艇の今垣光太郎がいきなり握って攻めるかも?(1号艇は松井!! ちなみに王者の1R出走は、詳細データが検索できる1996年以降、SGはもちろんのこと一般戦も含めて1度たりともなかったとのこと!!!!)

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 で、これだけ1・2コースが独占していると言うことは、5・6コースが大苦戦していると言い換えてもいいだろう。SGではもはや当たり前の傾向だが、この2日間は特に悲惨な成績だった。1着ゼロで2着が4本のみ(すべて5コース。大外6コースは2連率0%……)。今日の2着は石野貴之、濱野谷憲吾、新田雄史で、明らかに機力上位の面々だった。よほど展開に恵まれるか、しっかり引き波を超えられるパワーでなければ、5・6コースはやたらと遠い水面なのである。もちろん、明日以降のどこかで「大外ドッカーーン8万シュー」みたいな大穴も出ると思うのだが、本命党は「1・2アタマ&1~4連ヒモにパワー上位の5・6を絡める」というメニューから選手を選べば大怪我をすることはなさそうだ。大穴党は、数少ないドッカーーーンをひたすら狙うとしましょう(笑)。

 

節イチは……誰??

 

 では、パワー相場はどうか。うん、こっちもかなり波乱含みだな。私の眼力では、2日目が終わっても、「節イチはこれだ!」と断言できるエンジンは見当たらない。ミスター今村の46号機が神の如く君臨したマスターズとは正反対で、群雄割拠のパワー戦国時代とお伝えしておく。ワースト級を挙げるなら、赤岩善生や海野ゆかり、平石和男などすんなり思い浮かぶのだが……。

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 そんな中、「これは間違いなくトップ5入り」と思えるエンジンがいくつかあった。まずは、石野貴之。これだけ1・2コースが強い水面で、5コースから2着、4コースから1着は絶賛に値する。単なる成績だけでなく、レース自体もツケマイ攻勢による逆転2着&バック混戦から力強く抜け出しての1着と桁違いのパワーを見せつけた。出力低減モーターをはじめて操作した昨日は6着大敗だったが、1日で手の内に入れたのだろう。出足~行き足がトップ級で、伸び、サイドの掛かりもしっかりしており、総合力で節イチと呼んでもいいかも知れない。

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 この石野を脅かすのは、やはりエース56号機か。前検では一息に見えた新田56号機だが、実戦で、しかも道中の競り合いで無類の勝負強さを発揮する。こちらはターン回りを中心に全部が強めという印象だな。

 でもって、伸び足のトップはバレバレだけど丸岡正典。昨日も書いたが、丸ちゃんがこれだけ伸びるパワーを手にしたら、脅威の一言しかないぞ。明日以降もスリット同体からがんがん握って攻めてくれるだろう。穴党の合言葉「丸ちゃんの外!」が今節は何度も実現すると見た。

 

 出足の石野、回り足の新田、伸びの丸岡、ではバランス型のトップはと言えば小野生奈か。今日もキッチリ逃げきって予選3位!! 明日から本当の厳しい戦いに突入するわけだが、今節の三拍子揃った足ならマジで優出も可能だと思う。

 

 

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 以上、「その4人が超抜なのは猿でもわかるわい」と叱られそうな面々ばかり紹介してしまった。実のところ、私の秘蔵っ子というか、とっておきの節イチ候補は……内緒。明日の6号艇でその凄まじい底力を魅せつけることだろう。え、ちょっと太めのあの選手だろ? それこそバレバレっすか??(photos/シギー中尾、text/畠山)