BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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団体戦、佳境!

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 高田ひかるが古賀智之とボートの操縦について語り合っている。その様子からは、高田が古賀に教えを乞うている感じ。男子と女子では乗り方が違うとはよく聞くが、女子が上を目指すならばやはり男子の乗り方に対応していかねばならないはずで、高田のような姿勢にはただただ拍手を送りたいと僕は考えている。もちろん古賀も腕を磨いている最中の若手ではあるが、こうして日々研鑽を積むことはきっと未来につながるだろうと思う。
 今節は、レディースの構成がややベテラン寄りとなっていて、それがルーキーとの対立構図に妙味を生んでもいるわけだが、若手選手がもっと斡旋されて、ルーキーたちのスピードとしのぎを削り、経験を積み、陸では高田のように言葉を聞く、ということがあってもいいのかもとちょっと思った。

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 ということで団体戦4日目。今日、ついに団体戦らしい会話に遭遇したぞ。2R、豊田健士郎がまくり、今林由喜が受け止める展開になった。そのとき、ピットのモニターで観戦していたルーキーズが、あぁぁっ、てな声を発したのだ。両者がバック併走になった瞬間、誰かが言った。「あ、でもこれで折り合えば、ワンツーだ」。そう、ようするに「今林と豊田が競り合って共倒れになったら、レディースにポイントが行っちゃう」という意味の、あぁぁっ、だったわけだ。

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 声の主ははっきりとは断定できなかったが、そこにいたのは金児隆太、原村拓也、宮之原輝紀ら。おそらくこの3人の誰かであろう。彼らはその後も、後続の争いにも目を向けて、声を上げ続ける。五反田忍と小寺拳人が4番手争いになっていたのだが、そこに関心を向けていたのだ。1周2マークで寺田千恵が逆転のターンで先頭に立ち、豊田と今林が2番手3番手。ルーキーズの声援はもちろん小寺に集まったわけだが、実は小寺、5番手でもいいんだよね。2着3着5着でポイントは獲れる。そこにルーキーズも気づいた。「あ、5番手でも16点か」「16点あれば勝ちだもんね」。というわけで、2Rはルーキーズに1ポイント。

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 こんなやり取りは、おそらく控室やペラ室、整備室でも行なわれていたのだろう。僕が観戦しているピットのモニターで観戦する選手は実はそれほど多くない。なんたって屋外だから、寒いんです。それがたまたま、今日のそのタイミングでルーキーズが何人か、ここに集ったことで、その会話が耳に飛び込んできた。やはり団体戦の意識を持ちながら、選手は戦っているとはっきり認識できました。
 3Rが終わってレディース8vsルーキーズ19。レディースはどこまで巻き返せるか!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)