BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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福岡ダービーTOPICS 2日目

事故パントリオ、奮闘!

 

今日のイン成績

①①④①②⑤④③①①⑥①

1着率50% 2連率58% 3連率67%

 

 

 

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今日のイン選手は6勝。昨日よりひとつ増え、

2連率と3連率は同じだった。

「1号艇はオールSG覇者」という企画だっただけに、

相応の強豪がインを占拠した。それで6勝止まりなのだから、

明日以降はまた5勝以下になね可能性は高いとみる。 

で、今日のベストイン逃げは文句なしに1Rだ。

事故点パンパンの山口剛。あと1回でも責任転覆などをやらかしたら、B級降格という大ピンチなのである。

フライングなどはもっての外なのである。

「無事故完走、安全第一」が何よりも優先される時期なのである。

このダービーが終わるまで辛抱すれば、A1確定なのである。

なのに、山口剛、行っちゃいました。      

 

 

 

 

 コンマ01!!!!!!!! 

 

 

 

 

まさに、死の淵まで足を突っ込んだ。

そして、何事もなかったかのような、涼しげなインモンキー圧勝。

私も「お、事故パンの身で、よう逃げきったのぅ」なんて

お気楽に見ていたのだが、レース後のスリット写真を見て、

椅子からのけぞり落ちたぞ。山口のやんちゃは百も承知。

だがしかし、ここまで向こう見ずの命知らずだとは……GOちゃん

(本当はツヨシね)、わたしゃもう、アンタの虜だぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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で、広島の元祖やんちゃといえば、もちろん西島義則。

西やんの事故率はさらに厳しく、いかなる減点も許されない状況だ。

まさに、針のムシロ。昨日の2走がコンマ29で6着、

コンマ27で6着だったのも、心情的に理解できる。

そして今日の7Rは、西島にとって痛し痒しの1号艇。

「コンマ25前後で、誰かにまくられるのが関の山か」というのが

大方の見方だろう。1号艇だというのに、

アタマ舟券はさっぱり売れてなかった。 

それでも、西島のスタートはコンマ08!! 本気で勝ちに行った。

残念ながら機力がまったく及ばず、桐生順平にまくられ、

赤坂俊輔に抜かれ、最後は白井英治にも差されて4着に終わったが、道中の敢闘精神溢れる走りっぷりは私の心を打ったぞ。

GOちゃんも西やんも、天晴れの一語だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そして、イン戦ではなかったが、

「もっともA級で事故率の高い男」も激走した。

すでに来期のB級降格が確定している今垣光太郎。

さらに相応のアクシデントを重ねると「半年間の出走停止」という

重罰まで科せられる身の上である。針のムシロを通り越して、

地獄の血の池に半身が浸かっている状況だ。

昨日は西島と同じ6着6着……。 

西島が奮闘した直後の8R、2号艇の枠番を主張したF2の光ちゃんは、しっかり踏み込んだ。コンマ13。この状況下では、最高レベルの鋭発。そして、インの三嶌誠司が先マイした瞬間、ナイフの如き切れ味で

スパーーーンと差し抜けた。光ちゃんのテクを持ってすれば、

十分にありえる光景だ。スーパースターの、

ごくごく普通の2コース差し。で、2着が今村豊、3着が人気の三嶌で、

3連単は450倍!!!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私はといえば、松井繁と今村の頭から、

今垣の2、3着付けを買っていた。そう、私も含め、

ほとんどのファンが「アタマはないだろ」という

先入観に支配されていたのだ。2コースなのに。

嗚呼、何度この男の「平常心」という名の意外性、奇襲、強襲、奇想天外なレースを見れば、我々はきちんと学習できるのだろう!!!!(号泣) 

A1級の事故率トップ今垣、同2位の西島、同3位の山口……

この命知らずの事故パントリオは、状況がピンチになればなるほど、

人気薄になればなるほど、買い。この鉄則をここにしかと刻んでおく。

もう、忘れないどーーーー!

 

 

 

 

 

決意のアウト一撃

 

 

 

 

今日のコース別勝利数

①6勝②3勝③2勝④0勝⑤0勝⑥1勝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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空には福岡ボート名物の真っ白いかもめが舞い、水面では緑のかもめが飛んだ。いや、かもめではない。篠崎元志だ。ついに、やらかしてくれた。泣く子も黙る6コースアウトまくり。モーター抽選会で2連率28%の不調機を引いてしまった篠崎は、がっくりうなだれたものだった。初日は4、3着。粘り強く着をまとめたが、レース後のコメントは「出足がない」と泣き。 ならば、スタート勝負しかない。 そう決意したに違いない。「85期・96期対決」と謳われた6Rの6コースからコンマ06!(←オーメン??) コンマ17に甘んじた5コースの同期・新田雄史を容赦なく叩いた。が、そのまま一気にインまでは届かない。4コースの井口佳典が、舳先の3分の1だけで抵抗する。先輩の意地。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ガッツン!! 

元志は先輩の舳先に艇をぶつけ、潰しきる気合いで攻める。たまらず、井口は艇を引いた。あとは、花道。かもめのような優雅さで、インの田村隆信まで軽々と跳躍してみせた。 まくりは、パワーより気持ち。 昨日の丸岡正典にも感じたことだが、元志の気持ちが翼に変わったのだ。ユニークな対決企画は、この一事をもって96期の圧勝である。井口2着、湯川3着が、精一杯の先輩の意地だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風雲、川北城!!

 

 

 

 

 

 

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昨日よりものまくりが増えた福岡水面。特筆すべきは、

やはり皮切ったヘロタカ先輩……失礼(by爆笑ブログ『風雲きもり城』)、川北浩貴の豪快まくりだ。6号艇だった川北は、

臆することもなく前付けに出て3コース奪取。

イン井口と2コース服部の小競り合いを尻目に、

その上からバッサリ叩き斬ってしまった。まさに独壇場。

自分で高級メインディッシュを作って、

自分だけで美味しく食べちゃった、みたいな。

これで今節2本目のまくり勝ち。

しかも、なんとなんと、無傷の3連勝だ!!  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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昨晩、天神の屋台でチャーリー池上が

「久々に、SGのパーフェクトVが見たいなあ」とぼんやり呟いた。

おそらく、その脳裏には昨日連勝の太田和美が浮かんでいたはずだ。が、2日目を終えて今節のパーフェクトVの可能性を有するのは、この川北だけとなった。まさか、ヘロタカ先輩が……?? 

そう思う読者は少なくないだろうが、すでに③⑤⑥号艇を

1着でクリアした以上、大偉業があってもおかしくないのである。

完全Vに憧れるチャーリーよ、明日以降も川北だけを応援しなさい。

私は大偉業後の『風雲きもり城』にアップされる記事を、

楽しみにするとしよう。ちなみに川北の明日の枠番は、

4号艇と1号艇だ。

 

 

 

(photos/チャーリー池上、text/H)